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米、パレスチナの「停戦を支持」 中東諸国に働きかけ

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17日、パレスチナ自治区ガザ地区で損傷を受けた建物のそばを歩く人々(ゲッティ=共同)
17日、パレスチナ自治区ガザ地区で損傷を受けた建物のそばを歩く人々(ゲッティ=共同)

 【ワシントン=大内清】バイデン米大統領は17日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、パレスチナ自治区ガザでのイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘をめぐり、「停戦を支持」すると言明、市民の安全確保のための「あらゆる努力」を要請した。

 ブリンケン国務長官は16日から17日にかけて中東各国の外相らと相次いで電話会談した。停戦に向け、ハマスへの影響力を行使するよう各国に働きかけたとみられる。

 バイデン氏とネタニヤフ氏の電話会談は、一連の衝突が始まってから3回目。ホワイトハウスの発表によるとバイデン氏は、停戦の実現に向けてブリンケン氏らがアラブ諸国と協議を重ねていることを説明した。

 米国の外交努力を無にすることがないよう、軍事行動の抑制を求めた形だ。

 ブリンケン氏は16日にエジプトのシュクリ外相▽カタールのムハンマド外相▽サウジアラビアのファイサル外相▽フランスのルドリアン外相とそれぞれ電話会談。17日にはチュニジアのジェランディ外相、ヨルダンのサファディ外相とも相次いで話した。

 ガザに隣接するエジプトや、域内のイスラム勢力と緊密な関係にあるカタールは、ハマスに太いパイプを持つ。米国は「テロ組織」とみなすハマスと公式な関係がないため、こうした第三国を通じた間接的な圧力に頼らざるを得ないのが実情だ。

 また、サウジやチュニジア、ヨルダンも、パレスチナ自治政府の主流派ファタハなどとそれぞれに強い結びつきがある。ブリンケン氏には、これらの国々から得られる情報から、ハマスや自治政府が一連の衝突でどのような利益を得ようとしているのかを把握し、「落としどころ」を探る狙いがあるとみられる。

 一方でアラブ諸国には、人権問題への関心が薄かったトランプ政権から、「人権重視」を掲げるバイデン政権に代わったことで、米国からの干渉が強まることへの警戒心が根強くあるとみられている。

 アラブ側からみれば、今回の衝突で米政権高官との接触が増加したことは、バイデン政権の腹を探り、“恩”を売る好機になっているともいえそうだ。

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