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【Q&A】イスラエルとパレスチナの衝突 聖地めぐり強い敵意

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 イスラエルとパレスチナの衝突が激化している。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスや対立の背景をQ&Aで解説する。(カイロ 佐藤貴生)

 Q ハマスとは

 A パレスチナ人の第1次インティファーダ(反イスラエル闘争)が始まった1987年に創設され、福祉や医療などの慈善活動でガザの貧困層に浸透した。イスラエルの存続を前提にしているとして、同国と、パレスチナ人を代表する政治組織「パレスチナ解放機構」(PLO)による93年の暫定自治宣言(オスロ合意)に反対し、軍事行動を拡大させた。

 Q 対立のきっかけは

 A イスラエルが治安維持を理由に、4月中旬から東エルサレムのイスラム教礼拝所「アルアクサ・モスク」の立ち入りを制限し、不満が高まっていたパレスチナ人の信徒が10日、治安部隊と衝突して330人以上が負傷した。ハマスは10日夕に報復攻撃を始めた。

 10日はイスラム教徒の信仰心が高まるラマダン(断食月)の最中で、ユダヤ人にとってはイスラエルが67年の第3次中東戦争で東エルサレムを占領したことを記念する「エルサレムの日」に当たる。双方の帰属意識の高揚で衝突に拍車がかかった。

 モスクはイスラム教とユダヤ教がともに聖地とする「神殿の丘」にあり、2000年には右派政党リクードのシャロン党首(当時)が訪問して第2次インティファーダが起きた。

 Q エルサレムの地位は

 A イスラエルは建国直後の第1次中東戦争(1948年)で西エルサレムを獲得しており、東西エルサレムを「不可分の首都」と主張する。パレスチナは東エルサレムを「将来の独立国家の首都」と位置付ける。

 衝突の背景には、その東エルサレムでユダヤ人入植団体がパレスチナ人家族に立ち退きを求めている問題もあった。立ち退きに関する裁判は係争中で、パレスチナ側は東エルサレムから追い立てる狙いだとして反発を強めていた。

 Q 軍事衝突の行方は

 A イスラエルとハマスは互いに強い敵意を抱いており、早期に停戦が実現するかは不透明だ。2014年にヨルダン川西岸でユダヤ人少年3人が射殺体で見つかった事件では、ハマスの犯行と断定したイスラエルがガザに地上侵攻し、約50日の戦闘でガザでは2200人以上、イスラエル側は約70人が死亡した。

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