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米露対立先鋭化へ 米、ナワリヌイ氏毒殺未遂で露政府高官7人に制裁

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ロシア・モスクワで開かれた裁判に出席した反体制派ナワリヌイ氏(右)=2月20日(ロイター=共同)
ロシア・モスクワで開かれた裁判に出席した反体制派ナワリヌイ氏(右)=2月20日(ロイター=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】バイデン米政権は2日、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件に関与したとして、治安機関「連邦保安局」(FSB)のボルトニコフ長官らロシア政府高官7人を制裁対象に指定したと正式発表した。米国内の資産が凍結され、米国人との取引も禁止される。米政権はまた、ナワリヌイ氏に使用された化学兵器の製造に関わったとして、ロシア政府の科学研究機関や露企業など14団体に輸出規制などを科すとした。

 バイデン政権がロシアに制裁を科すのは初めて。

 米財務省によると、制裁対象となった7人にはキリエンコ元首相、ヤリン大統領府国内政策局長らも含まれている。7人が米国にどれだけの資産を保有しているかは明らかでない。

 欧州連合(EU)も同日、ナワリヌイ氏が刑務所に収監されたのを受け、クラスノフ検事総長、ゾロトフ国家親衛隊長ら露高官4人への制裁を発表した。

 トランプ前政権は、ロシアとの関係が極端に悪化するのを避けたい思惑から、毒殺未遂事件を受けたロシアへの制裁を控えた。

 これに対しバイデン政権は、ロシアの脅威に直接さらされる欧州諸国と歩調を合わせて制裁に踏み切り、ロシアに厳しい姿勢で臨んでいくという政権の方針を明確に打ち出した。

 米政権高官は「ロシアとの今後の関係に敵対的要素が含まれていくのは疑いない」と強調した。

 ブリンケン国務長官は声明で「化学兵器使用や人権侵害は重大な結果を招くという明確なシグナルをロシアに送った」と指摘。サキ大統領報道官は2日の記者会見で「ナワリヌイ氏の即時かつ無条件の釈放を求める」と改めて訴えた。

 米政権は、昨年12月に起きたロシア系ハッカー集団による米政府機関に対するサイバー攻撃に関しても、対抗措置としてロシア政府に制裁を科す準備を進めているとされ、米露対立の先鋭化は不可避な情勢だ。

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