PR

【北京春秋】スローガンは「その場で年越し」

PR

 中国では2月11~17日が春節(旧正月)の大型連休だったが、今年は例年と異なる形で春節を迎えた家庭が中国各地で少なくなかった。冬場に入って中国各地で新型コロナウイルスの感染拡大が散発的に発生したため、本格的な再流行を警戒した当局が帰省の自粛を促したのだ。遼寧省の親元から離れて北京で働く女性は「春節は家族と一緒に過ごすもので、中国人として帰省しないなんてありえない」と春節前に困惑した様子で話していた。

 とはいえ、一部の地方政府が帰省にはPCR検査の陰性証明や隔離措置が必要だと表明したり、当局の意をくんだ企業が帰省や旅行を控えるよう社員に通達を出したりした。「就地過年」(その場で年越し)をスローガンに、帰省を自粛した人に商品券を配るなど優遇措置も各地で行われた。そうした対策が効果を発揮し、春節連休中の旅客数は昨年比で約6割減、新型コロナ流行前の一昨年比で7割減となった。

 前出の遼寧省出身の女性も、連休後の出勤に支障が生じそうなので帰省を断念したが、「ワインを買い込んで自宅で過ごした。気楽な春節だった」とそれなりに満足した様子だった。

 経済成長や都市化により社会の姿が急速に変化する中国。新型コロナが、その変化を加速させそうな気がする。(三塚聖平)

この記事を共有する

おすすめ情報