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米、WHOに2百億円拠出 新型コロナ巡り安保理会合

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国際連合(UN)本部=米ニューヨーク(本社チャーターヘリから)
国際連合(UN)本部=米ニューヨーク(本社チャーターヘリから)

 【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は17日、新型コロナウイルスのワクチン分配を討議する閣僚級の会合をオンライン形式で開いた。ブリンケン米国務長官は就任後初めて安保理で演説し、トランプ前政権の方針を覆して残留した世界保健機関(WHO)に対し今月末までに約2億ドル(約212億円)を拠出すると表明。「WHOの一員として義務を果たす重要な一歩だ」と述べた。

 会合は安保理議長国の英国が提起して開催。英国のラーブ外相は、世界の紛争地でワクチン接種を進めるため、一時停戦を求める決議案を早期に採択するよう安保理に促した。

 ブリンケン氏は演説で、パンデミック(世界的大流行)の撲滅のため「多国間主義や国連、WHOは必要不可欠だ」と強調。また、ワクチンを共同購入して途上国にも分配する国際的枠組み「COVAX」に対し「相当な資金援助を計画している」と明らかにした。新型コロナの起源解明のためのWHO調査に関しては「科学と事実に基づき、独立したものでなければならない」と述べ、中国を念頭に調査への介入を牽制(けんせい)した。

 中国の王毅国務委員兼外相も会合に参加し、「われわれは科学を尊重し、パンデミックを政治化しようとする試みを拒否する」と強調。ワクチン供給をめぐっては、途上国など53カ国に無償で提供していると貢献をアピールした。

 会合では、先進国と途上国で広がる「ワクチン格差」に懸念を示す意見が相次ぎ、インドのジャイシャンカル外相は「『ワクチン・ナショナリズム』をやめよう」と述べ、先進国が自国民への接種を優先してワクチンをため込んでいると批判。また、メキシコのエブラルド外相は「先進国がワクチンをため込む傾向が続けば、途上国には2023年の半ばまで広く行き届かない可能性がある」と危機感を示した。

 グテレス事務総長は、ワクチン分配へ科学や資金など世界の力を結集させる「国際ワクチン計画」の策定を訴え、20カ国・地域(G20)に対応を求めた。

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