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米弾劾裁判 トランプ弁護団、扇動否定 近く評決

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 12日、米上院での弾劾裁判で発言するトランプ前大統領の弁護士=ワシントン(上院テレビ提供、AP=共同)
 12日、米上院での弾劾裁判で発言するトランプ前大統領の弁護士=ワシントン(上院テレビ提供、AP=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米連邦議会議事堂襲撃事件を扇動したとして弾劾訴追された共和党のトランプ前大統領の弾劾裁判は12日、トランプ氏の弁護団が冒頭陳述を行った。弁護団は退任した大統領を弾劾裁判にかけるのは「憲法違反だ」と改めて訴えたほか、裁判は「政治的な報復であり、魔女狩りだ」とし、事件をめぐるトランプ氏の責任を全面的に否定した。

 弁護団は冒頭陳述の時間を16時間与えられていたが、約3時間で終了させた。弁護団の一人は、トランプ氏が勝利した2016年大統領選で、民主党議員が複数の州の選挙結果に異議を唱えていたビデオ映像を流し、「制度の枠内で選挙の完全性に関し訴訟を起こすのは『反乱の扇動』に当たらない」と主張した。

 別の弁護士は、議事堂の襲撃と選挙に関与した暴徒らに政府を完全に乗っ取る計画がなかったことを根拠に、暴徒らの行為は「反乱ではない」と語り、トランプ氏を「反乱の扇動」で有罪にすることはできないと強調した。

 弁護団の陳述後、陪審員役を務める上院議員らが検察官役の民主党下院議員団、トランプ氏弁護団の双方に対し、それぞれの主張の詳細に関し質問した。

 1月6日の議事堂襲撃に関するトランプ氏の責任をめぐる質問に民主党議員団は「トランプ氏は暴徒を集結させ、発生した暴力を止めようとしなかった」と指摘。テレビで生中継されていた襲撃の映像を見れば、何が起きていたか分かっていたはずなのに州兵の動員を命じず、議事堂にいたペンス副大統領(当時)や議員らの生命を危険にさらしたと批判した。

 一方、弁護団は、トランプ氏がいつの段階で議事堂襲撃の事実を知り、具体的にどう対応したかについて明確に答えなかった。

 弁護団はまた、トランプ氏が大統領選に敗北したかどうかについて自身の認識を聞かれた際、「(裁判に)直接関係ない」として回答を避けた。

 裁判では今後、証人申請は行われない見通しで、13日に双方の最終弁論を経て結審し、同日中に評決が下されるとみられている。

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