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EU環境政策で「炭素税」検討 首脳会議で協議へ 

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 【ブリュッセル=三井美奈】欧州委員会は11日、2050年までに温室効果ガス排出量の「実質ゼロ」化を掲げた新戦略「欧州グリーンディール」の概要を発表した。欧州連合(EU)域外からの輸入品に対し、炭素税を導入する方針を示した。12、13日開催のEU首脳会議で討議される。

 「欧州グリーンディール」は、フォンデアライエン欧州委員長が今月1日の就任に当たって掲げた看板政策。概略では、30年の排出量削減を「1990年比で40%」とした現在の目標を「50~55%」に引き上げた。達成に向け、官民あわせて年間2600億ユーロ(約31兆円)の投資を目指す。

 炭素税をめぐっては、輸入品に「特定分野に対する調整メカニズム」を設け、価格に反映させると明記した。温室効果ガスの排出源となっている鉄鋼、セメントを想定しているもようだ。

 欧州委のティメルマンス副委員長は9日、マドリードで開かれている国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)での記者会見で、炭素税について「必要なら導入をためらわない」と発言。大排出国の中国、パリ協定を離脱した米国を念頭に、EU企業が競争で不利にならない仕組みが必要だと述べていた。

 概略はまた、電気自動車(EV)用バッテリーなど、EUの技術革新につながる産業では「期間限定の公共投資」を認める立場を示している。

 欧州委は来年以降、戦略に沿って法案を順次策定する方針。国内エネルギーの多くを石炭に依存するポーランドやハンガリー、チェコは「実現は困難」として反対している。

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