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中国、ガス供給元を多元化 露パイプライン 米の圧力に対抗

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「シベリアの力」プロジェクトのガスパイプライン=11月29日、ロシア・スボボードヌイ(ロイター)
「シベリアの力」プロジェクトのガスパイプライン=11月29日、ロシア・スボボードヌイ(ロイター)

 【北京=西見由章】米国が全方位の対中圧力を強める中、中国当局はロシアとのパイプライン「シベリアの力」を通じて天然ガスの供給元を多元化し、エネルギー安全保障を確保する狙いがある。同じ権威主義体制であるロシアとの関係緊密化は今後も進みそうだ。

 中国の2018年の天然ガス消費量は2803億立方メートルで、4割強を輸入。同年には世界最大の天然ガス輸入国となった。大気汚染対策として石炭燃料から天然ガスへの転換が進み、30年の需要は6千億立方メートルに達するとの試算もある。

 一方で、米中貿易摩擦で米国産液化天然ガス(LNG)の輸入見通しは不安定だ。対立が深刻化すれば禁輸などの措置を受ける恐れもある。中国が中央アジア・トルクメニスタンや北極圏など供給元を広げているのはこのためだ。中国紙の環球時報は3日付社説で、今回の新パイプラインにより「卵を入れるかごがより多くなる(リスクを分散できる)」と指摘した。

 中国はロシアとの軍事協力も強めており、事実上の「軍事同盟」化するとの見方もある。

 背景にあるのは米国の脅威だ。中国側は米国などが香港の混乱や新疆ウイグル自治区の問題を利用して共産党の統治に揺さぶりをかけているとの疑念を深めている。習近平国家主席は2日、北京で露連邦安全保障会議のパトルシェフ書記に「米国などの西側諸国が中露の内政に干渉し、両国の国家安全を脅かしている」とし、両国が意思疎通を強めるべきだと訴えた。

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