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北朝鮮の増長に露が警告か 密漁の大規模摘発

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 【モスクワ=小野田雄一】北朝鮮による密漁に比較的寛容だったとされるロシアが北朝鮮漁船の大規模摘発を実施したことに関し、北朝鮮に対する不満の高まりが背景にあるとの指摘が出ている。露専門家は、密漁や一連のミサイル発射実験といった北朝鮮の“増長”に対して露政府が強硬対応にかじを切った可能性があるとみている。

 露連邦保安局(FSB)は9月12日、日本海でのロシアの排他的経済水域(EEZ)でイカを密漁していたとして北朝鮮漁船16隻を拿捕(だほ)し、乗組員250人超を拘束したと発表した。17~18日にも漁船2隻とモーターボート11隻を拿捕し、161人を拘束した。

 FSBによると、17日の摘発では北朝鮮側の乗組員が銃撃などで抵抗し、露国境警備隊員4人が負傷したという。ロシアは法執行官の生命を脅かしたとする刑事罰の適用も視野に捜査を進めている。

 日本海の一部では、北朝鮮や中国による乱獲などで水産資源が減少しているとされ、これまでも日本のEEZに侵入した北朝鮮漁船による密漁が問題となってきた。

 露メディアによると、北朝鮮漁船は以前からロシアのEEZで密漁を行ってきたが、ロシア側は摘発してもすぐに解放することが多かった。ただその結果、近年は北朝鮮漁船の密漁が拡大していたという。

 露経済紙ベドモスチは「露政府は、核問題でのロシアの支援に感謝せず、(ロシアとの)国境付近でミサイル発射を繰り返し、ロシア漁船を拿捕するなど非友好的な態度を示している北朝鮮に不満を募らせている」とする専門家の見解を紹介した。

 この専門家は、「露政府は密漁の背後に北朝鮮政府がいると理解している。(大規模摘発は)『密漁をやめなければ経済支援なども見直す』という暗黙のシグナルである可能性がある」と分析している。

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