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英離脱担当相がEUと協議 迫る期限、交渉山場に

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 【ロンドン=板東和正】英国のバークレイ欧州連合(EU)離脱担当相は20日、EUのバルニエ首席交渉官とブリュッセルで会談した。会談では、新たな離脱協定案で合意する道を模索したが、経済への影響が懸念される「合意なき離脱」を避けられるかどうかは不透明だ。10月末の離脱期限まで残り約40日となった中、離脱をめぐる英EU間の協議は大きな山場を迎えた。

 ジョンソン英政権が7月に発足後、バークレイ氏が、離脱問題のEU側の交渉担当者であるバルニエ氏と会談したのは初めて。

 ジョンソン首相は、メイ前首相がEUとまとめた離脱協定案のうち、英領北アイルランドの国境管理問題が解決するまで英国が関税同盟にとどまるとした「安全策」を削除できなければ、合意がなくても10月末に離脱する方針だ。それに対し、EU側は合意なき離脱を防ぐために、英国が安全策の代替策を提出するよう求めている。

 ジョンソン氏は会談に先立ち、代替策のたたき台となる複数の案を記した文書をEU側に提出した。会談では、この文書をもとに、英EU間で合意できる新たな協定案の作成について協議されたとみられる。

 バークレイ氏は会談後、「(新協定案に向けて)話し合いは勢いよく前進した」と強調し、来週は代替策などについて実務者レベルの協議が続くと明らかにした。また、ジョンソン氏とトゥスクEU大統領が23日、国連総会の開催される米ニューヨークで協議する予定だという。

 ただ、協議を経ても、最終的に双方の納得する協定案が作られるという保証はない。EU側は20日、「協定案は十分に実行可能で合法的な解決法を含まなければならない」とくぎをさした。

 ジョンソン氏は、離脱延期の申請を義務づける法が英国で成立したにもかかわらず、離脱期限の延期をEUに申し出ていない。ジョンソン氏が今後、EUと新たな協定案で合意できないまま法を無視すれば、離脱延期を求める野党が最高裁に訴え、強制的に法に従わせるシナリオもあり得る。

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