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イタリア政局、また不安の種 与党分裂、元首相が新党設立へ

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イタリアのレンツィ元首相(ロイター)
イタリアのレンツィ元首相(ロイター)

 【パリ=三井美奈】イタリアの中道左派与党「民主党」のレンツィ元首相は17日、同党を脱退し、新党を結成する意向を表明した。新党は連立政権にとどまる方針だが、今月発足したばかりのコンテ政権は3与党に分裂し、新たな不安材料を抱えることになった。

 レンツィ氏はフェイスブックで「私は仲間と『新しい家』を作ることにした。サルビーニ前内相やポピュリズム(大衆迎合主義)との闘いは、現状では十分でない」と発信。サルビーニ氏が率いる右派「同盟」に対抗する新勢力結集の核になる狙いを明らかにした。

 民主党トップのジンガレッティ書記長は党内左派。党内中道のレンツィ氏との路線の違いが表面化しており、レンツィ氏の離党表明について、「残念だ。これは誤りだ」と批判した。

 レンツィ氏は昨年3月まで民主党の書記長を務めた。現在も党内中道派の支持は広く、新勢力には「国会議員30人前後が加わるだろう」と述べた。民主党は現在、下院(定数630)で111議席を保有する。

 現在のコンテ政権は今月5日、民主党と左派「五つ星運動」の2党連立で発足した。それまで五つ星は、同盟と連立を組んでいたが、サルビーニ氏が総選挙による右派政権樹立を画策したのに対抗し、反目していた民主党との連立に転じた。五つ星と民主党は貧困対策や財政で立場が異なり、発足当初から「長期安定は困難」との見方が強かった。レンツィ氏の民主党離党は、前倒し総選挙を見込んで中道結集を目指す動きとみられ、連立政権は足並みがさらに乱れそうだ。

 レンツィ氏は2016年、憲法改正の是非を問う国民投票否決の責任をとって首相を辞任。18年、総選挙で民主党が五つ星に敗北した後、書記長を辞任した。

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