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英離脱延期法案9日にも成立 首相は総選挙再提案

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 【ロンドン=板東和正】英国の欧州連合(EU)離脱の延期を求める野党法案が9日にも成立する。期限である10月末の離脱を掲げるジョンソン首相は週明けに、延期法案に対抗するため、4日に否決された解散総選挙の前倒しを求める動議を下院に再提案する予定だ。しかし、法案成立後に総選挙を支持する考えを示していた労働党などの野党が6日、同動議に賛成しない方針に転換し、再び否決される可能性が出てきた。

 延期法案は、10月19日までにEUとの新たな離脱協定案が議会で承認されない場合、来年1月末までの期限延期をEUに求めるようジョンソン氏に義務づける内容。上院は下院で可決された同法案を6日に承認しており、女王の裁可を経て9日にも成立する見通し。

 労働党のコービン党首らが延期法案の成立後に総選挙に賛同する意向を示していたため、ジョンソン氏は成立時期に合わせた動議の再提案を決めた。動議は、本来なら2022年に行われる総選挙を10月15日に実施することを求める。

 だが、労働党は6日、EU残留を訴える自由民主党など野党3党と協議し、10月末に離脱延期を実現するまでは総選挙に賛成しない考えで一致。ジョンソン氏は総選挙で、与党・保守党の過半数確保と法案撤回を狙ったが、労働党などがその思惑に感づき危機感を抱いたとみられる。

 動議を可決させるには、最低でも英下院の3分2以上の賛成が必要で、過半数の議席を持つ野党勢力の大半が賛成しなければ、可決は難しい。英紙ガーディアンなどは、動議が否決された場合、ジョンソン氏が自ら内閣不信任案を提出して総選挙に持ち込む奇策や首相の議会解散権行使を制限する「議会任期固定法」を修正する法案を提出する可能性などを報じている。

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