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ドイツ、景気後退に危機感 英EU離脱問題や米中貿易摩擦が波及

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 【ベルリン=宮下日出男】欧州経済のエンジン役であるドイツは、米中貿易摩擦の影響に加えて英国の欧州連合(EU)離脱問題の不透明感から、景気後退への崖っぷちにあり、さらなる混乱に危機感を強めている。

 独メディアによると、ドイツ産業連盟(BDI)のケンプ会長は最近、英国が10月末に合意なき離脱となった場合、今年のドイツの経済成長率が「ゼロになる恐れがある」と語り、強い警戒感を示した。

 ドイツは4~6月期の経済成長率が0・1%減に失速し、3四半期ぶりのマイナス成長となった。政府は年間でマイナスに落ち込むとは予測していないが、独連邦銀行(中央銀行)は7~9月期も連続で成長率がゼロを割り、景気後退に陥る可能性を警告する。

 成長率の最大の押し下げ要因はドイツ経済の原動力である輸出にブレーキがかかったことだ。連邦統計局によると、4~6月の輸出量は過去6年で最大の落ち込みとなった。前年同期と比べて中国への輸出が停滞し、英国への輸出は約15%減少したと伝えられる。

 ドイツ経済が不調となれば、欧州全体に悪影響を与えかねない。欧州中央銀行(ECB)は景気下支えのため、追加の金融緩和に近く動くとみられ、ドイツでは財政出動の要求も高まっている。EU欧州委員会も4日、アイルランドやドイツなど合意なき離脱の影響が大きい加盟国を念頭に、最大約7億8000万ユーロ(約920億円)の資金支援の枠組みを設ける方針を表明した。

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