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プーチン大統領 北方領土事業を異例の視察 首脳会談直前 対日牽制か

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ロシア・ウラジオストクでビデオ中継に参加するプーチン大統領(右)=5日(タス=共同)
ロシア・ウラジオストクでビデオ中継に参加するプーチン大統領(右)=5日(タス=共同)
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 【ウラジオストク=小野田雄一】ロシアのプーチン大統領は、極東地域への投資促進を図る国際会議「東方経済フォーラム」出席のため訪問中の極東ウラジオストクからビデオ会議に臨み、極東で操業を開始した複数の事業を中継映像で視聴した。露大統領府が5日未明に発表した。事業には北方領土の色丹(しこたん)島に新たに建設された水産物加工場も含まれ、プーチン氏はビデオ会議で水産物加工場の操業開始を祝福したという。

 プーチン氏は同日、安倍晋三首相と首脳会談する。

 ロシアによる北方領土開発は、経済政策を主に担当し、択捉(えとろふ)島を先月訪れるなどしたメドベージェフ首相らが中心となってきた。外交政策を取り仕切るプーチン氏による北方領土開発事業への直接的関与は異例。

 日本はロシアによる北方領土開発に懸念を示してきた。5日の首脳会談直前でプーチン氏が北方領土開発事業を祝福したことの背景には、日露平和条約締結交渉に関わる北方領土問題で譲歩しない姿勢をアピールし、日本側を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。

 プーチン政権は極東地域の発展を重要政策に掲げてきたが、目立った成果は出ておらず住民の不満が強まっている。昨秋の統一地方選では極東ハバロフスク地方の知事選で与党候補が敗北。今月8日に予定される統一地方選のサハリン州知事選でも与党系候補の苦戦が伝えられ、プーチン氏の今回の視察には、極東の発展を住民にアピールし、低下傾向の続く政権支持率の回復や選挙での得票につなげる思惑もありそうだ。

 水産物加工場は、北方領土に複数の加工場を所有する企業「ギドロストロイ」が新たに建設した。プーチン氏は、ハバロフスク空港の新ターミナルやサハ共和国の新たな鉱業関連施設なども映像で視聴した。

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