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英議会、「合意なき離脱」阻止法案が審議入り ジョンソン首相、解散総選挙提案の意向表明

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ジョンソン英首相=3日、ロンドン(ロイター)
ジョンソン英首相=3日、ロンドン(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】英国の欧州連合(EU)離脱の期限が10月末に迫る中、英議会が3日、夏季休会を終えて再開した。議会は同日、経済の混乱が懸念される「合意なき離脱」を阻止する野党法案を審議するかどうかを決める採決を実施し、賛成多数で承認された。4日にも英下院で採決される見通しで、法案が可決する可能性が出てきた。採決の結果を受けて、ジョンソン首相は、法案が可決された場合は解散総選挙を提案する意向を表明した。

 労働党などの野党が議会に提出した法案は、英国が10月19日までにEUとの新たな離脱協定案が議会で承認されない場合、2020年1月31日までの期限延期をEUに求めるようジョンソン氏に義務づける内容だ。英BBC放送などによると、英議会は3日夜、同法案の審議に入る動議の採決が実施され、賛成328票、反対301票で承認された。与党・保守党から約20人の議員が造反し、賛成票を投じた。

 採決の結果を受けて、同法案が4日にも可決する可能性が出ている。

 野党勢力が法案を可決させるには、英下院(650議席)で議長団などを除いた実質過半数の320票が必要。保守党は2日まではかろうじて過半数の議席を確保していたが、保守党議員1人が3日、EU残留を主張する野党「自由民主党」に移ったことで過半数を割り込んだ。

 ジョンソン氏は3日、法案の審議入りが決まった採決の結果を受けて「私は総選挙をしたくはない」とした上で、法案が可決した場合には「難局を解決するために総選挙を選択するしかない」と発言した。

 ジョンソン氏は2日にも離脱延期をEUに申請することを否定した上で、同法案が議会で可決されれば、解散総選挙を提案する考えを示唆していた。英メディアによると、選挙日は10月14日が想定されるという。

 ただ、英国では首相の議会解散権行使を制限する「議会任期固定法」により、解散には英下院の3分の2以上の賛成が必要になる。ジョンソン氏が実際に解散を提案しても、総選挙実施にこぎ着けられるかは不透明だ。

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