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ドイツ右派が首位に肉薄 独東部2州で州議会選挙

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初回の出口調査の発表後、テレビ局のスタジオに集まってきたザクセン州議会選挙の候補たち=1日、ドレスデン(ロイター)
初回の出口調査の発表後、テレビ局のスタジオに集まってきたザクセン州議会選挙の候補たち=1日、ドレスデン(ロイター)

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツ東部のザクセン州とブランデンブルク州で1日、州議会選挙が実施された。即日開票の結果、右派ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が両州で大幅に得票を増やし、第4党から第2党に躍進。AfDが首位を奪取する事態にはならなかったが、メルケル政権の行方に影響を及ぼす可能性がある。

 メルケル首相が所属する国政与党の保守系・キリスト教民主同盟(CDU)はザクセン、連立相手の中道左派・社会民主党はブランデンブルクでそれぞれ首位に踏みとどまった。だが、両党とも得票率は過去最低に落ち込み、左右二大政党の後退が鮮明になった。

 開票結果によると、ザクセンではCDUが得票率32・1%で、2014年前回選挙から約7ポイント減少する一方、AfDは27・5%で約18ポイント増加。社民党は約5ポイント減の7・7%に低迷した。ブランデンブルクでは社民党の得票率26・2%(前回選比約6ポイント減)に対し、AfDが23・5%(同約11ポイント増)と肉薄。CDUは15・6%(同約7ポイント減)でAfDに敗北した。

 両州を含む旧東独地域では1990年のドイツ統一後、経済状況が改善してきたが、旧西独地域との格差は依然小さくなく、有権者には“二級市民”扱いされていると、既存政党への不信がくすぶっている。

 2015年の難民・移民の大量流入後は特に外国人が優遇されているとの不満を強めており、AfDの排外主義的な主張に吸い寄せられた格好だ。10月に行われる東部テューリンゲン州の州議会選挙でもAfDの躍進が見込まれている。

 一方、社民党では党勢衰退に歯止めをかけるため、10月の党首選など党体制移行の議論で連立離脱要求が強まる可能性があり、21年の任期満了までの首相続投を目指すメルケル氏の退任が早まることもありうる。

 CDUでも保守派を中心にメルケル氏や後継候補のクランプカレンバウアー党首への批判が強まり、党が揺れる可能性が拭えない。

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