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香港の英総領事館前で永住権求めるデモ マレーシアなどへの移民相談も急増

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英総領事館前でBNOの旅券を掲げてデモをする市民ら=1日、香港(藤本欣也撮影)
英総領事館前でBNOの旅券を掲げてデモをする市民ら=1日、香港(藤本欣也撮影)

 【香港=藤本欣也】反政府デモが相次ぐなど社会的な混乱が広がる香港で1日、旧宗主国・英国の永住権などを求めるデモが行われた。香港では「一国二制度」で認められた自由への規制が強まっている上、政治的に不安定な状況が続いており、移民の希望者が急増しているのが現状だ。

 この日午後、香港島中心部の英総領事館前に、英国国旗や英領香港時代の旗などを持った香港市民約700人が詰めかけた。

 「私たちは香港の英国人だ!」

 市民たちがスローガンを叫びながら、振りかざしていたのが「BNO(英国海外市民)」の旅券(パスポート)である。

 BNOとは、香港が中国に主権返還される1997年以前、申請した香港市民を対象に英国政府が発行していたもの。ただ、あくまでも旅券にすぎず、BNO保持者は必ずしも英国籍を保有していることを意味せず、英国の永住権もない。

 今回、英総領事館前でデモが行われたのは、英下院外交委員会のタジェンダット委員長が8月中旬、香港の運動を支援するため香港市民に英国籍を付与すべきだと発言したことが背景にある。念頭にあるのはBNO保持者だ。香港メディアによると、香港の人口約750万人のうち340万人がBNOを保持しているとみられている。

 BNOの旅券を掲げていた会社員の王氏(28)は「香港がこれからどうなるのか不安でたまらない。英国の永住権があれば安心だ」と話す。

 香港ではデモが本格化した6月以降、移民の希望者が増えている。

 移民に関する相談や仲介などを行う香港企業「美連移民」が7月に実施したアンケート(600人対象)によると、4割が移民に関心があると答えたという。

 移民に関する相談も5月に比べて4倍以上の伸びを示しており、半分近くが20~30代の若者だった。

 人気があるのはマレーシアやタイ、シンガポールなど近隣の東南アジア諸国だという。

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