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INFで米と中露が応酬 国連安保理が緊急会合

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国連安全保障理事会の緊急会合で演説する、国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長=22日、米ニューヨークの国連本部(国連提供・共同)
国連安全保障理事会の緊急会合で演説する、国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長=22日、米ニューヨークの国連本部(国連提供・共同)

 【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は22日、米国が2日に失効した中距離核戦力(INF)全廃条約で禁じられていた地上発射型巡航ミサイルの発射実験を行ったことを受け、緊急会合を開いた。実験に反発するロシアと中国が会合開催を要請していた。条約失効の責任や軍縮をめぐり、米国と中露はそれぞれの正当性を主張し、非難の応酬となった。

 米国は、ロシアが条約に違反するミサイルを開発したとして条約破棄を決めた。エスパー米国防長官は条約失効を受け、アジア太平洋地域にINFを配備する可能性に言及している。

 緊急会合で、ロシアの国連次席大使は米国が条約を一方的に破棄したと主張。米国が失効から2週間あまりの18日に発射実験を行ったことを「偽善」とし「米国の地政学的野心のせいで制御できない軍拡競争の寸前にある」と批判した。

 これに対し、米国の国連次席大使は「中露は平然と軍備増強を続けながら、米国が自制心を働かせる世界を望んでいる」と非難。「中国は条約当事国であれば禁止されていたミサイル約2000発を保有している」とも述べ、INFの開発を進める考えを示した。

 中国の国連大使は「中国を条約破棄の口実に使うことは受け入れられない」と反発。中国のミサイルについて「自衛的で、いかなる国にも脅威を及ぼしていない」と主張した。

 会合の冒頭では、国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長が演説し「INF全廃条約の失効により、ミサイルの開発や獲得、拡散の無制限な競争が引き起こされてはならない」と訴え米露に警鐘を鳴らした。

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