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ジョンソン英首相が独仏訪問、首脳と会談へ EU側に譲歩迫る見通し

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2日、英中部ダービーシャー州を訪れたジョンソン首相。21日から初の外遊に臨む(ロイター)
2日、英中部ダービーシャー州を訪れたジョンソン首相。21日から初の外遊に臨む(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】英国のジョンソン首相が21日からドイツとフランスを訪れ、メルケル独首相、マクロン仏大統領と会談する。ジョンソン氏は会談で、メイ前首相がEU(欧州連合)とまとめた離脱協定案にうち、英国が一時的にEUの関税同盟に残留するとの条項が削除できなければ、合意がなくても10月末に離脱する方針を伝える見通し。EU側は協定案の変更に否定的だが、ジョンソン氏は、経済が混乱に陥る「合意なき離脱」を辞さない姿勢で譲歩を強く迫る狙いだ。

 ジョンソン氏は、24日に仏南西部ビアリッツで開幕する先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を前に、21日にベルリン、22日にパリを訪問予定。ジョンソン氏にとって7月の首相就任後、初の外遊となる。

 ジョンソン氏は19日、トゥスクEU大統領に宛てた書簡を公表し、離脱協定案の変更が必要だと訴えた。ジョンソン氏は、これまでもメイ氏がEUと合意した協定案のうち、アイルランドとの国境管理問題が解決されるまでは、英国が一時的にEUの関税同盟にとどまるとした条項の削除が必要だと指摘。一時的であったとしてもEUの関税同盟に残留すれば「離脱した意味がない」と条項に批判的だった。ジョンソン氏は、EU側の要望を受け入れて協定案をまとめたメイ氏とは異なり、合意なしで離脱してでも英国の主張を貫く姿勢だ。

 ただ、トゥスク氏は20日、書簡を受けて「(ジョンソン氏は)現実的な対案を提示していない」とツイッターで批判し、協定案の変更に容易に応じない考えを示した。英国に自動車を輸出するドイツは関税復活にともなう自国企業の収益低下を警戒し、合意なき離脱を避けたいのが本音だが、メルケル氏が協定案の変更を支持するかどうかは不透明だ。

 一方、会談ではイラン情勢も議題となる見込みだ。英国は米国の要請を受け、ホルムズ海峡の航行安全確保を目指す米主導の有志連合の参加を表明しており、参加に応じていない独仏と隔たりが生じている。

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