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英下院補選でEU残留派が勝利 離脱派ジョンソン政権に痛手

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EU残留を主張する自由民主党の候補、ジェーン・ドッズ氏(中央)が勝利した(ロイター)
EU残留を主張する自由民主党の候補、ジェーン・ドッズ氏(中央)が勝利した(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】英西部ウェールズのブレコン・ラドナーシャーで1日、英議会下院の補欠選挙が行われ、欧州連合(EU)残留を主張する自由民主党の候補者が勝利した。ジョンソン首相就任後の初の国政選挙で、与党・保守党は基盤を弱める結果になった。10月末のEU離脱を目指すジョンソン政権にとって痛手となりそうだ。

 今回の補選は、保守党、自由党、最大野党・労働党、早期離脱を目指す「離脱党」などから計6人が出馬した。

 補選は経費の不正請求をした保守党議員、クリス・デービーズ氏に対し、地元有権者が更迭を求めたため実施。デービーズ氏は今回、不祥事が発覚したにも関わらず、再立候補しており、保守党は厳しい戦いが予想されていた。一方で、親EUの「緑の党」などが離脱を支持する党に議席を取らせないために、今回あえて候補者を立てず、自民党を支援していた。

 英BBC放送によると、当選した自民党のジェーン・ドッズ氏は1万3826票。デービーズ氏は1万2401票、離脱党のデス・パーキンソン氏が3331票と続いた。不祥事後に再挑戦したデービーズ氏が2位と健闘したのは、ジョンソン氏の人気の高さによるものとの見方もある。

 1日の補選で保守党が敗退したことで、同党の議会運営は厳しくなった。保守党は北アイルランドの民主統一党(DUP)の閣外協力を得て、英下院(定員650)の過半数をかろうじて維持している。今回の補選の結果、保守党とDUPを合わせた与党勢力は議長団などを除く実質過半数の320議席となり、野党勢力との差はわずか1議席となった。

 今後、野党がジョンソン政権に内閣不信任決議案を提出して可決されれば、総選挙が実施される道もある。保守党内の一人以上の議員が造反するだけで、野党の不信任案可決の可能性が高まりそうだ。

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