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G20前の“駆け込み訪朝”も思惑外れた習主席 退勢挽回で金委員長招待の可能性

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G20サミットのセッション3に臨む中国の習近平国家主席(代表撮影)
G20サミットのセッション3に臨む中国の習近平国家主席(代表撮影)

 【香港=藤本欣也】米朝首脳が電撃的に会談したことで、20カ国・地域(G20)首脳会議前に“駆け込み訪朝”をした中国の習近平国家主席の思惑が外れた格好となった。退勢を挽回するため、10月1日に北京で行われる建国70周年記念式典に、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長を招待する可能性も出てきた。

 習氏は6月29日のトランプ米大統領との首脳会談で、米朝対話の早期再開を呼びかけたばかり。このため今回の米朝首脳会談については支持する立場とはいえ、その内情は複雑だ。

 習氏は6月20、21両日、北朝鮮を国家主席就任後初めて訪問、金正恩氏に対し、「朝米対話の継続と成果を国際社会が望んでいる」と述べ、米朝首脳会談の再開に向けて前向きな対応を求めた。

 中国側としてはこうした習氏の外交努力を通じ、米朝首脳会談の再開に向けた環境を中国主導で整備したかったとみられる。一筋縄ではいかない対米貿易協議で“北朝鮮カード”を駆使できるからだ。

 中国が最も懸念しているのは、中国を抜きに朝鮮半島の新たな安全保障体制の構築に向けた協議が進むことだ。米朝対話を促してきたとはいえ、最近の“親書外交”による米朝急接近は好ましいものではない。

 中国政法大の朝鮮半島専門家は「中国国営中央テレビが米朝対話のニュースをほぼ無視していることからも、中国が不満を抱いているのは明らかだ」と指摘する。

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