PR

5G時代を日米連携で導こう ハガティ米駐日大使ら寄稿

PR

ウィリアム・ハガティ米駐日大使
ウィリアム・ハガティ米駐日大使
その他の写真を見る(1/2枚)

 ウィリアム・ハガティ米駐日大使とマーシャ・ブラックバーン米上院議員(米南部テネシー州選出、共和党)が29日、産経新聞に5G時代の日米関係について寄稿した。

 米南部テネシー州ナッシュビルでは春になると、ダウンタウンの通り沿いで桜が咲き始める。この景色を見ると、日米の変わらぬ友情を思い出す。日米の太平洋を越えた絆は深い。双方向の投資による強固な経済関係は、両国で多くの雇用を生み出し、相互の繁栄を支えている。

 日米の深い経済関係の根底にあるのが、両国が共有する基本的価値観だ。自由で公平な選挙、独立したメディア、そして市場経済は、両国民が普遍的に受け入れている理想を端的に表している。

 各国の通信会社が5G(第5世代移動通信システム)ネットワークを導入する中、忘れてはならないことがある。自由とテクノロジーは互いに支えあう関係にあることだ。

 接続性が高まると、多様なアイデアが国境や大陸を越えて自由に流れ出す。そして、個人が考えを発信できるようになる。日米は言論の自由を、技術進展とともに発展すべき普遍的な人権と捉えている。しかしインド太平洋地域の一部では、その権利がますます危険にさらされている。

 日本は、国民が自らの考えを自由に表明できるインド太平洋地域の模範国の一つだ。対照的に中国政府は、個々の国民を厳しく監視し、反対意見や批判の兆候を探っている。

 技術大国である日米は、プライバシーなどの人権や基本的な自由を守る強い決意を有している。5Gの出現は、われわれのコミュニケーションや暮らしを大きく変える可能性を持ち、同時に技術革新と経済成長も促す。両国は5G時代への移行にあたり、安全なサプライチェーン(供給網)の必要性を共有しているため、持続したパートナーシップ構築の機会がある。

 われわれは、外国政府や悪意ある人物による妨害、不正行為、スパイ行為から自国の通信ネットワークを守る共通のセキュリティー上の利害を抱える。

 日本は安全保障上のリスクがある通信機器の使用を、政府契約において事実上禁止する政策方針を発表した。米国はさらに一歩踏み込み、政府機関のシステムで華為技術(ファーウェイ)など複数の中国企業が提供する技術の使用を禁止する措置を講じた。さらに最近の大統領令により、外国政府の規制を受ける可能性のある、信用できないテクノロジー企業への技術販売や、それらの企業が提供するテクノロジーの使用を禁止する権限が商務長官に与えられた。

 われわれは、既に信頼を得ているテクノロジー企業と安全な5Gネットワークを構築しようとする日本の携帯電話事業者の計画を評価する。日米は共に、経済成長を促し、国の安全を守り、オープンで透明性があり、相互運用が可能で、かつ安全な5Gネットワークを作ろうとする国際的な取り組みを主導している。

 このアプローチは、国際規範に反し日米両国の経済に悪影響を与える中国の不公平で有害なビジネス慣行から、自国民と自国企業を守ろうとする日米が共有する決意の一部でもある。日本は米国および欧州連合(EU)とともに、このような慣行を非難している。中国が市場を歪曲(わいきょく)する活動をやめない限り、われわれは真の協力関係を享受することはできないだろう。

 日米の明確な連携は、この重要分野での設備投資を深め、加速するために市場主導型テクノロジー企業が必要とする正確性や市場規模を提供する。われわれは、唯一無二の日米関係を活用し、市民、企業、市場を守る基準を設けたい。

ウィリアム・F・ハガティ氏 米テネシー州出身。トランプ大統領から第30代駐日大使に指名され2017年8月着任。バンダービルト大卒。同大法科大学院で法務博士号を取得。父ブッシュ政権の競争力評議会スタッフを務めた。

マーシャ・ブラックバーン氏 米ミシシッピ州出身。昨年の中間選挙でテネシー州7区選出の下院議員から同州上院選にくら替え出馬し、同州初の女性上院議員に。下院議員を8期務めた。共和党。ミシシッピ州立大卒。

5G 携帯電話などに使われる通信の新規格で第5世代(Generation)の略。最高通信速度は現行の「4G」の100倍で、2019年中に各国で導入が本格化する。世界市場の4強はエリクソン(スウェーデン)とノキア(フィンランド)の欧州勢と、華為技術(ファーウェイ)に中興通訊(ZTE)を加えた中国2社。華為は既存インフラで約28%のシェアがあるとされる。

この記事を共有する

おすすめ情報