PR

「韓国は法治国家か」前最高裁長官が徴用工訴訟介入を否認 朴前大統領は「大恥かかぬよう」と指示

PR

初公判に向かう前最高裁長官の梁承泰被告=29日、ソウル中央地裁(共同)
初公判に向かう前最高裁長官の梁承泰被告=29日、ソウル中央地裁(共同)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国最高裁が日本企業に賠償を命じたいわゆる徴用工訴訟で、朴槿恵(パク・クネ)前政権の意向で確定判決を先送りさせたとして、職権乱用などの罪に問われた前最高裁長官、梁承泰(ヤン・スンテ)被告(71)の初公判が29日、ソウル中央地裁で開かれた。梁被告は「全て根拠がなく、中には小説のフィクションのような話もある」と起訴内容を全面的に否認した。

 梁被告は「人を罰する材料を探し出すための捜査は法治主義を破壊し、憲法に反する。それこそ権力の乱用だ」と述べ、検察の捜査を立件ありきだったとして痛烈に批判。公判を通じて韓国が法治国家か「検察共和国」かが決まるとも主張した。

 徴用工訴訟介入疑惑では、梁被告の部下だった最高裁機関元幹部の公判が先に進んでおり、大統領府の元高官が13日の裁判で、朴前大統領から訴訟に絡んで「大恥をかかないように」と指示されたと証言した。

 慰安婦問題をめぐる日韓合意の締結を目前にした2015年12月、朴氏は元高官に「世界の中の韓国という地位と国の品格が傷つかないように賢く処理してもらいたい」と電話で述べ、政府の意見を最高裁に送って問題を終結させるよう指示。元高官は当時の外相らに内容を伝えたという。

 日韓両政府とも本来、元徴用工らの請求権問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場で、朴氏がこれと矛盾した判決の確定を回避するために動いていたことが分かる。協定に反する判決が出れば、国家的信用を失うと認識していたことも読み取れる。

 それに対し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、介入疑惑などを念頭に「司法判断の尊重と政府の不介入」を強調。昨年10月の確定判決直後に韓国政府が準備すると表明した対応策について、半年以上たった現在も示されていない。

この記事を共有する

関連トピックス

おすすめ情報