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【朝鮮半島・私はこう見る】「米朝は事務レベル協議再開を」マンスフィールド財団ジャヌージ理事長

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マンスフィールド財団理事長のフランク・ジャヌージ氏(本人提供)
マンスフィールド財団理事長のフランク・ジャヌージ氏(本人提供)

 失敗に終わった米朝首脳会談で前向きな要素があるとすれば、米朝間で互いの主張への理解度が深まったことだ。北朝鮮は、非核化への具体的なステップと引き換えに重要な制裁の解除を望んでいることを、米国は不利な取引には決して応じず、部分的な非核化に対し全ての制裁を解除する意向はないことを示した。

 北朝鮮は最小限の(非核化への)取り組みで、できる限りの制裁緩和措置を受けようとしている。同時に北朝鮮は、最終的に寧辺(ニョンビョン)だけでなく、(秘密のウラン濃縮施設とされる)カンソンなど全ての核物質生産施設(の廃棄)を検討せざるを得ないことを理解している。彼らもばかではない。

 (北朝鮮がウラン濃縮計画を進め、米朝協議が決裂した)2002年以後、北朝鮮は核・ミサイル開発に突き進んだ。今回の首脳会談で進展はなかったが、米国はできる限り早く事務レベルの協議を再開するしか方法はない。北朝鮮の方針を変えさせるために圧力を強めるのか、それとも(経済支援などの)誘引策を増やすのか。第一歩として同盟国の日韓と緊密に協議することが重要だ。

 非核化協議進展のために何から始めるのか、優先順位を決めなければならない。核弾頭やミサイルの廃棄か、あるいはプルトニウム抽出やウラン濃縮施設の廃棄か。どれも重要で完璧な出発点は存在しない。米朝間はまず、信頼関係を構築することが必要だ。

 日本の役割はとても重要だ。朝鮮半島で不測の事態が起きた場合の米軍の計画に日本は欠かせず、北東アジアにおける経済的影響力も大きい。日本からの経済支援は北朝鮮の非核化を進展させる可能性がある。安倍晋三首相には、(米朝会談後の)次のステップに関して米韓首脳と共同戦線を張ってほしい。(聞き手 上塚真由)

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