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【高校生文化大賞】上海で刺激受けた5人の高校生「中国人は革新的」「街にエネルギー」

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中国人学生の案内で上海理工大学のキャンパスを歩く研修の参加者ら(3月29日、河崎真澄撮影)
中国人学生の案内で上海理工大学のキャンパスを歩く研修の参加者ら(3月29日、河崎真澄撮影)

 産経新聞社が主催する第50回産経「高校生文化大賞」(森ビル、ナショナル・ベンディング、DICグラフィックス協賛)で最優秀賞と優秀賞を獲得した日本の高校生5人が3月末から5日間、研修として中国上海市を訪れた。5人は「経済が成長しきったのに、それでもまだ発展してるって感じ」などと、初めて訪れた中国の姿に驚きを隠さなかった。

 学習院女子高等科に通う東京都の岩崎菜々さんは、「私の未来は、なに色?」と題した作文で、家族内での自分の心の葛藤と、それを乗り越えた日のことを率直に描写し、優秀賞に選ばれた。

 岩崎さんは上海の街を闊歩(かっぽ)する人の波を見て、「日本人は保守的で、中国人は革新的なんだって思いました」と話した。良くも悪くもエネルギッシュで、過去のしがらみにとらわれそうもない中国人の未来志向を肌で感じたようだ。

 他の4人の日本人高校生とともに訪問した上海理工大学の日本文化交流センターでは、中国人大学生と水餃子を皮から作り、学食でおかずも買って一緒に食べた。日本語を流暢(りゅうちょう)に話す学生との触れ合いで、岩崎さんは「大学に入ったら私も海外に留学したい」と考え始めた。将来は心理学を勉強して、臨床心理士を目指すという。

 ぎこちない手つきで水餃子を作った最優秀賞の京都府立鴨沂(おうき)高校、村田大知君は「色彩にみちた世界は美しい」と作文に書き、千利休のぼだい寺として知られる京都の聚光院(じゅこういん)に小僧として住み込んでいる自分の姿をつづった。

 自分の目で中国の「今」を確かめた村田君は、「先入観で貧しい国だと思っていた。負の側面ばかり見ていた」と少し反省した。「街も人も東京並みか、それ以上だ」と言った。京都の伝統を愛する気持ちから、「中国の古都も訪ねてみたい」と思い始めた。

 5人の高校生たちは上海日本人学校の高等部も訪れた。世界に90校近くある日本人学校の中で唯一、上海にだけ高等部がある。約120人の生徒が通う。その中の5人が、日本から来た5人にシェア自転車などスマホ文化の便利さ、大気汚染の現状、簡単な中国語の使い方など、上海生活のあれこれを教えてくれた。そして10人で地下鉄に乗り、2年前に開園した「上海ディズニーランド」を訪れた。

 鹿児島県立伊集院高校の中村楓花(ふうか)さんは、「ディズニーランドも楽しかったけど、日本を離れて上海に来て頑張っている高校生からすごく刺激を受けた」と笑顔を見せた。「ほんとは来る前はスリとかヤバそうって思ってたけど、来てみてあっ、これは(中国で)生きていけるって思った」といった。

 中村さんは福岡の大学に進学する。同じ高校のハール美咲さんも、「上海に来てみて、海外に留学したいと感じた」という。ハールさんは国際看護師になるのが夢だ。

 上海は中国最大の経済商業都市。その国際金融センターにそびえる「上海環球金融中心(SWFC)」は、日本の森ビルが2008年に建設した地上101階建ての超高層ビルだ。

 静岡理工科大学星陵高校の山田龍之介君は、地上100階のガラス張りの展望台から上海の大都会を見下ろし、「物質的な発展だけじゃなくて、精神的なエネルギーのようなものを感じる」と話した。経済成長に貪欲に向かうパワーが、街から立ち上っているようすが見えたのだろうか。成熟した日本の都市風景とは、何かが違った。

 森ビルの都市開発の考え方を聞いた山田君は、「いずれ東京や海外で都市開発や建築などを勉強し、また静岡に帰って、自分の経験を生かした街づくりをしてみたい」と目を輝かせた。

 見る角度は違えど、ティーンエージャーの日本人5人はそれぞれ、上海でかつてない刺激を受けた。その熱い思いはこの先、どう花を開かせるのだろうか。 (上海 河崎真澄)

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