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日本製ゲーム「旅かえる」が中国で大ヒット あの元国家主席に「似ている」のがヒットの背景に

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日本製ゲーム「旅かえる」が中国で大ヒット あの元国家主席に「似ている」のがヒットの背景に

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知らぬ間に旅に出かける気まぐれな「かえる」を自宅で待ち続け、旅の準備などお世話をするだけの日本製スマホ用ゲーム「旅かえる」の画面。左下に旅にもっていくリュックと「かえる」がいる。中国の若者の間で大ヒットしている(河崎真澄撮影) 1/2枚

 【上海=河崎真澄】知らぬ間に旅に出かける気まぐれな「かえる」を自宅で待ち続け、旅の準備などお世話をする日本製スマホ用ゲーム「旅かえる」が、中国の若者の間で大ヒットしている。

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 昨年12月に登場したばかりでゲーム画面の表記は日本語のみ。だが、2日付の中国青年報によると中国ですでに950万件もダウンロードされ、日本の20万件を大きく上回った。

 中国で「仏系」と呼ばれる“草食系”の若者がその中心だ。戦争シーンや点数アップを競うよりも、「一人っ子」世代には、かえるの帰宅を心待ちにする親になったような気持ちが癒やしになるようだ。「サンドイッチ」や「おまもり」などの日本語を中国語で解説するサイトも続々登場。中国語で表示する海賊版ゲームも出回り始めている。

 ヒットの背景に「かえるに風貌が似ている江沢民元国家主席をアイドル視する気持ちの代弁」(上海の29歳女性)がある。言論統制や社会監視に走る習近平指導部への反発から、まだしも自由な空気を謳歌(おうか)できた江氏の時代を懐かしむ声が強い。2003年に国家主席を退いた江氏の時代を知らない若者にも「かえるファン」が広がっている。

 習指導部にとって“江氏人気”は排除したいが、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、「旅先からもっと両親に写真を送るようにしたい」と話した22歳のゲーム愛好家の声を伝え、「旅かえる」を通じて子を思う親の気持ちに触れるよう若者に説教した。

 上海の学識経験者は「中国で社会現象になりつつある『旅行青蛙(旅かえるの中国語名)』が今後、江氏人気に結びついてくれば政治問題に変化し、ゲームそのものが禁止される恐れもある」と懸念している。

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  • 日本製スマホ用ゲーム「旅かえる」の画面で、旅にもっていくリュックと「かえる」(河崎真澄撮影)