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オーストリア“右旋回”鮮明 「反難民」が第1党、極右も躍進 EUに軋轢も

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オーストリア“右旋回”鮮明 「反難民」が第1党、極右も躍進 EUに軋轢も

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オーストリアのウィーンで、総選挙での勝利を受け、演説するクルツ外相=15日(AP) 1/2枚

 【ベルリン=宮下日出男】オーストリア国民議会(下院)総選挙は15日、即日開票され、難民・移民受け入れに厳格な中道右派の国民党が勝利した。極右の自由党も躍進。同国政治の右傾化が鮮明になり、難民・移民政策などを中心に欧州連合(EU)内の軋轢(あつれき)が増大する可能性がある。

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 公式暫定集計では、国民党は得票率31・4%、自由党が27・4%、ケルン首相の中道左派、社会民主党が26・7%。残る郵送票の開票次第で自由党と社民党の順位が替わる可能性があるが、国民党は過去最高の1999年に匹敵する得票率を記録しそうだ。

 国民党党首のクルツ外相は「変革のチャンスだ。責任を引き受ける」と勝利宣言。今後の連立交渉については「全党と協議する」としたが、自由党との連立が有力との見方が多い。

 国民党の勝利の要因は、クルツ氏の新鮮さと政策の「右旋回」にある。31歳のクルツ氏は首相に就けば、EU域内最年少の首脳。難民や外国人への手当や福祉切り詰めなど、「反難民・移民」「反イスラム」を掲げる自由党のお株を奪う政策を主張し、5月の党首就任後、自由党リードの形勢を一気に逆転させた。

 自由党には政策を「盗まれた」との不満もあるが、二大政党の一角である国民党の政策を自党に引き寄せた時点で「自由党の勝利」(専門家)とも指摘される。自由党のシュトラッヘ党首は15日、国民党と合わせて「有権者の60%近くが自由党の政策に票を投じた」と強気に語った。

 同国の変化はEUにも影響を及ぼす可能性がある。クルツ氏は「親EU」を強調するが、EUの権限強化には反対で、加盟国間の受け入れ分担策への反対など難民・移民政策では、EUに懐疑的なハンガリーなど東欧と歩調をそろえる。仏独主導で目指すユーロ圏の統合深化にも批判的だ。

 自由党は東欧との連携強化も目指す。政権に加われば、その傾向が強まり、今後のEU改革をめぐる「東西」間のきしみが増すとの見方も出ている。

 選挙は、民族主義的な新興右派「ドイツのための選択肢」(AfD)が躍進した9月の独総選挙に続き、大衆迎合主義(ポピュリズム)的な政党の根強さを示した。チェコでは20、21日の総選挙で「チェコのトランプ(米大統領)」といわれる実業家が率いる新興政党が第一党になる勢いも見せており、欧州の動揺はなお収まらない。

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  • オーストリア国民議会選後にテレビ番組に出演した(右から)国民党のクルツ党首、社民党党首のケルン首相、自由党のシュトラッヘ党首=15日、ウィーン(ゲッティ=共同)