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韓国、北朝鮮への8億円超の支援を検討 「政治状況と人道支援は別」

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韓国、北朝鮮への8億円超の支援を検討 「政治状況と人道支援は別」

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韓国の文在寅大統領(韓国大統領府提供・聯合) 1/1枚

 【ソウル=名村隆寛】韓国政府が国連児童基金(ユニセフ)など国連機関を通して、800万ドル(約8億8000万円)規模の北朝鮮への人道支援を検討している。韓国外務省が14日、明らかにした。支援実施は21日に決めるという。

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 対北支援が実現すれば、文在寅(ムン・ジェイン)政権が5月に発足して以来、初めてとなる。

 支援は乳幼児や妊産婦が対象で、栄養改善事業やワクチン、医薬品などに充て、ユニセフに350万ドル、世界食糧計画(WFP)に450万ドルを提供することを検討。北朝鮮の状況などを見極め、21日の交流協力推進協議会で具体策を協議するという。

 北朝鮮をめぐっては、3日に強行した核実験に対し国連安保理の制裁決議が11日に出たばかりだ。韓国政府は制裁決議案採択に賛成し、評価もしている。

 一方で、「政治的状況とは関係なく人道支援は進めるべき」(韓国外務省報道官ら)と説明しているが、人道上とはいえ、この時期での対北支援検討は内外で波紋を広げている。同省報道官は14日の定例会見で「米国や日本には今回のことについて事前に説明した」と語っている。

 韓国政府の対北支援は、2016年1月の北朝鮮による4回目の核実験以降、中断が続いている。 文在寅大統領は北朝鮮に「圧力と対話」で臨んでおり、「核やミサイルの挑発を止めない限り対話はない」との姿勢も示している。

 ただ、北朝鮮への制裁と人道支援は切り離して考えている韓国政府だが、性急な対北支援の裏には、懐柔による対話呼び込みへの期待感も十分うかがえる。

 しかし、肝心の北朝鮮は、安保理の制裁決議に猛反発しており、人道や対話どころではない。北朝鮮が文政権の誘いに素直に乗ってくる可能性は薄い。