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核兵器禁止条約を採択 賛成122カ国 オランダが反対、シンガポールが棄権

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核兵器禁止条約を採択 賛成122カ国 オランダが反対、シンガポールが棄権

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核兵器禁止条約の投票で賛成と反対、棄権を示すビデオボード=7日(AP) 1/1枚

 【ニューヨーク=上塚真由】米ニューヨークの国連本部で開催中の核兵器禁止条約交渉会議は7日、核兵器の開発、保有、使用などを禁止する条約案を賛成多数で採択した。核兵器を違法化する条約は初めてだが、日本や核保有国が参加しない中で、核廃絶に向けてどう実効性が持たせるかが焦点として残る。

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 採決は投票で行われ、122カ国が賛成。オランダが反対、シンガポールが棄権した。ホワイト議長(コスタリカ)は全会一致による採択を目指したが、北大西洋条約機構(NATO)加盟国として唯一参加しているオランダが投票を求めた。

 条約は前文で、被爆者の「受け入れ難い苦悩と被害」に留意すると明記し、核廃絶に向けた被爆者の尽力を評価。焦点となった禁止項目では、核抑止力の否定を意味する「使用による威嚇」が含まれた。核兵器の製造や配備、実験、移譲も禁止し、こうした活動を支援、奨励する行為も禁じた。9月20日に署名が始まり、50カ国が批准してから90日後に発効する。

 また、核保有国が参加する道筋として、核放棄してから加わる方法と、核兵器を保有している段階で参加して廃棄計画を示す手順を提示。非締約国にはオブザーバーとして、2年に1回の締約国会議や条約発効5年後の再検討会議に参加を認める規定も設けた。

 禁止条約制定は、米露など5大国だけに核保有を認める核拡散防止条約(NPT)体制下で、核軍縮が進まないことに不満を持った非核保有国が提案。交渉会議は3月と6~7月の2回にわけて行われ、129カ国が参加した。

 核保有国は「現実の安全保障環境を考慮すべきだ」として強く反対。「核の傘」に入る日本は、核軍縮を前進させるためには、核保有国と非保有国の協力が不可欠との立場から条約に反対している。