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【トランプ大統領始動】イランのミサイル発射に危機感を強める米国…追加制裁で北との「地下ネットワーク」阻止

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イランのミサイル発射に危機感を強める米国…追加制裁で北との「地下ネットワーク」阻止

トランプ大統領始動更新

 【ワシントン=黒瀬悦成】イランによる中距離弾道ミサイル発射に関し、米国防当局は、問題のミサイルは北朝鮮の中距離弾道ミサイル「ムスダン」(射程2500~4千キロ)と同型との見方を強めている。トランプ米政権による対イラン追加制裁は、イランと北朝鮮が核・ミサイル開発の「地下ネットワーク」を再活性化させるのを阻止する思惑も込められているものとみられる。

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 イランのミサイル発射は、直接的にはトランプ政権が1月27日、イランなど7カ国に対し一時入国禁止措置をとったことへの反発との見方が支配的だ。イランは28日、報復として米国民の入国禁止を検討する方針を表明。米国内でも、露骨な挑発でイランとの関係を無用に悪化させ、イラン核合意が崩壊に陥ることへの懸念は根強い。軍備管理専門家によれば、米国防総省は先のミサイルがイラン国内で製造されたムスダンだと断定済みであるという。

 北朝鮮は十数年前、イランに約20基分のムスダンの部品を供給したことが明らかになっているが、米国防当局は、米本土に到達可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進める北朝鮮が、イランとミサイル開発で緊密な協力関係を維持していたことに危機感を強めつつある。

 北朝鮮の核開発をめぐっては、過去に北朝鮮がパキスタンに中距離弾道ミサイル「ノドン」(射程1300キロ)の技術を輸出する見返りに、パキスタンの「核開発の父」とされるA・Q・カーン博士から核兵器製造の技術を提供された経緯がある。

 こうした地下ネットワークは、その実態が暴かれ事実上解体したとみられてきたが、今回の件で、北朝鮮とイランがいまなお互いの核・ミサイル技術を融通し合う実態をトランプ政権が深刻視すれば、対イランで「いかなる選択肢も排除しない」とするトランプ大統領が軍事行動を含む実力行使に傾斜する恐れは確実に高まるとみられる。

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