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中国の大気汚染で地方政府を提訴 「有効な措置とらず」と弁護士ら、官製メディアも異例の政権批判  

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中国の大気汚染で地方政府を提訴 「有効な措置とらず」と弁護士ら、官製メディアも異例の政権批判  

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 【北京=西見由章】深刻な大気汚染が広がる中国で、事態の改善に向けた有効な措置を取れない当局へのいらだちが国民の間で高まっている。16日夜から21日にかけて今年初めて最高レベルの「赤色警報」を発令した北京市をはじめ、中国北部の広い範囲が有害物質を含んだ濃霧に覆われた。

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 21日には河北省の石家荘などで、大気汚染の指数(AQI)が上限値の500に達し針が振り切れる「爆表」と呼ばれる状態となった。北京でも戸外活動を避けるべきだとされる「重大汚染」の状態が続いた。

 中国北部の都市では工場の操業停止や学校の休校措置がとられたほか、高速道路の閉鎖が相次ぐなど物流にも影響。市場に集まる野菜の量が通常の2割以上減少し、価格が高騰するなど市民生活への影響に不満が高まりつつある。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(英語版)によると、「大気汚染への有効な措置をとる義務を怠った」などとして5人の弁護士が20日までに北京、天津両市と河北省の各地方政府を相手取り、精神的苦痛への見舞金9999元(約16万円)やマスク代、謝罪広告などを求めて提訴した。

 中国共産主義青年団機関紙「中国青年報」は21日付のコラムで、「大気汚染の根源を突き止め、産業構造を調整する決断を下すべきだ。生産停止や自動車の運行制限ばかりに頼るのは責任ある態度ではない」と異例の政権批判を展開した。

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