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【世界遺産登録問題】決着一転…韓国、土壇場で「強制労働」に固執か 「軍艦島」をナチス収容所と比較も

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決着一転…韓国、土壇場で「強制労働」に固執か 「軍艦島」をナチス収容所と比較も

世界遺産登録問題更新

 【ボン=宮下日出男】「明治日本の産業革命遺産」をめぐり、ドイツ西部ボンで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は日韓の調整がつかず、土壇場で紛糾した。普遍的な価値を持つ世界遺産の審査の場が日韓の歴史問題に翻弄された形で、他の委員国からは困惑する声も出た。

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かたくなな姿勢…一度は議長仲裁まで拒否?

 審査の持ち越しが決まった4日夜、議場裏手にある議長室に日本と韓国の代表団が集まり、議長を挟んで協議した。審査最終日となる5日も、ぎりぎりの調整が行われた。

 韓国政府は、「明治日本の産業革命遺産」の23施設のうち7施設について、「戦時中に強制徴用された労働者がいた」と主張し、登録に反対した。

 その後、韓国側は6月の日韓外相会談で、徴用工を含む「歴史の全容」を施設の説明を加えれば反対しない姿勢を示し、事態は決着したかにみえた。

 しかし、世界遺産委の開幕後、再び対立が表面化。意見陳述で韓国側が徴用工の歴史に言及するのに加え、「強制労働」という表現を使おうとしたことが原因とみられる。陳述内容を知らされた日本側が修正を要請し、韓国側が反発。折り合いがつかなくなった。

 4日午前には、議長が仲裁のため日韓に呼びかけた協議を韓国側が拒否したとの情報もある。韓国のかたくなな姿勢がうかがえる。

来年は委員外れる日本「延期は最悪」

 関係者によると、韓国側は委員会でも激しいロビー活動を展開。「軍艦島」の通称で知られる端島炭坑(長崎市)をナチス・ドイツによるアウシュビッツ強制収容所と比較して、他国に理解を訴えたという。

 5日の審査前には、「延期は最悪だ」と述べる日本政府関係者もいた。世界遺産の登録は全会一致で決まらなければ投票になる場合があり、来年は委員国に韓国が残る一方、日本が外れるからだ。

 他の委員国にとっても、日韓のどちらかを選ぶような投票は避けたいのが本音。委員国であるベトナム代表団の関係者は、「熱くならず、落ち着いて話し合ってほしい」とし、日韓双方に呼びかけていることを明らかにしていた。