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「象牙製品 輸入1年禁止」、中国突然発表 ウィリアム英王子訪問に配慮か

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「象牙製品 輸入1年禁止」、中国突然発表 ウィリアム英王子訪問に配慮か

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 【北京=矢板明夫】日本を訪問している英国のウィリアム王子は3月1日から3日間の日程で中国を訪れる。中国メディアは「英王室の主要関係者としては1986年のエリザベス女王以来の訪中」として2月末から一斉に特集を組むなど歓迎ムード一色。一方で中国政府は26日、「象牙製品の輸入を1年間禁止する」と突然発表し、野生動物の保護を訴える王子に配慮する姿勢を強く打ち出した。

 近年、米国や周辺国との対立が目立つ中国の習近平指導部は、英国との関係強化を重視しているが、王室関係者と中国の交流は決して多くない。97年の香港返還式典に参加したチャールズ皇太子が、当時の日記で中国の指導者を「ぞっとするろう人形だ」などと表現し、中国側の不興を買ったこともある。また、2008年の北京五輪でもチャールズ皇太子は開幕式への出席を見送っている。

 それだけに、中国当局は今回の訪中を「中英関係を促進させる大きな一歩」(外交関係者)と位置づけるが、ここで障害となりかねないのが象牙の問題だ。

 中国は世界有数の象牙消費大国で、富裕層の間でサンゴと並ぶぜいたく品として高い値段で取引されている。13年に習国家主席らがタンザニアを公式訪問した際に、随行の関係者らが象牙を大量に購入し、違法に持ち出したとする報告が環境団体から発表されたこともある。野生動物保護をライフワークにしている王子も、かねて象牙製品の密輸をめぐって中国を批判してきた。

 このため、中国政府で象牙の輸入を担当する林業局は26日、「アフリカゾウの保護のため、象牙製品の輸入を1年間禁止する」との措置を発表した。中国側は、王子が今回の訪問中に象牙問題を持ち出すことを警戒しているとみられる。

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