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回転するホイールがギターを新たな次元に!? 新しい音を生み出す「サークルギター」の魅力

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 回転するホイールとエレキギターを組み合わせた「サークルギター」を英国のデザイナーが開発し、大物ミュージシャンたちに注目されている。弦楽器とシーケンサーの中間のような音を刻む「新しい楽器」の魅力とは?

TEXT BY AMIT KATWALA

TRANSLATION BY GALILEO

WIRED(UK)

PHOTOGRAPH BY BENJAMIN SWANSON
PHOTOGRAPH BY BENJAMIN SWANSON

ロンドンの西側を通る国道M40号線でクルマを走らせていたアンソニー・ディケンズの頭に、突然あるアイデアが浮かんだ。2005年ごろのことである。デザイナーでアマチュアミュージシャンでもあるディケンズは、ギターに改良を加えることで「ほかとは違うパワフルなもの」を生み出す方法について、以前からずっと考えていたのだ。

そんな彼の“ひらめき”とは、エレキギターの弦の下にホイール(回転盤)を取り付けるというアイデアだった。回転するホイールがプリセットされたリズムに合わせて弦を自動的にこすると、それによって弦楽器とシーケンサーの中間のような音が生み出される--という仕組みである。

帰宅した彼は、さっそく古いアコースティックギターを使ってプロトタイプを製作した。しかし、そのあと別のことに忙しくなってしまい、プロトタイプはずっと寝室に放置されたままだった。ところが最近になってディケンズは、このプロジェクトの再開を決意したのである。

新しいタイプの楽器

この2年というもの、ディケンズはロンドンのサマセットハウスにあるメイカーズムーヴメントの拠点「Makerversity」で、新たなプロトタイプの開発に取り組んでいる。彼の相棒は、360度カメラによる撮影環境の構築について専門知識をもつエンジニアのルーク・パーキンだ。ふたりはこのプロジェクトをロックダウンが始まる直前に完成させ、数本の動画をオンラインに投稿した。

この「サークルギター(Circle Guitar)」は、いまやレディオヘッドのギタリストであるエド・オブライエンなど、世界クラスのミュージシャンたちも関心を寄せている。新バージョンでは、中央のホイールが回転することで最高250bpmの音を生み出せる。

ホイールにはギターピックが収まるスロットが128個あり、ホイールが回転するたびにすべての弦が弾かれていく仕組みだ。ピックは所定の位置に磁石で固定され、プレイヤーがピックの配置を変えることで、サークルギターからさまざまなリズムを生み出せるようになっている。

それぞれの弦のアウトプットは、下のボタンで個々にオンとオフを切り替えられる。そうすることでメロディーに変化を与えられるのだ。また、ホイールの回転にリズムを任せられるので、右手が自由になる。「新しいタイプの楽器なのです」と、ディケンズは語る。

ディケンズは新たにCircle Instrumentsという会社も設立した。その目的は、メーカーと提携してサークルギターを量産し、音楽にさらなるイノベイションをもたらすことにある。今後のバージョンではホイールを逆回転させたり、部分的に回転速度を落として“スウィング感”を出したりできるようにする計画だという。

「新しいサウンドを生み出すことに関心があります」とディケンズは語る。「ギターを新たな次元へと進化させ、それによってわたしたちに何ができるのか見てみたいのです」

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