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「市全体がええんちゃうか」 時短要請 吉村氏が軌道修正した裏に松井氏の一言

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大阪市の松井一郎市長
大阪市の松井一郎市長

 大阪府は26日、緊急事態宣言の先行解除後に飲食店などを対象とした営業時間短縮要請の範囲を、府内全域から大阪市内に縮小することを決めた。吉村洋文知事は当初、キタとミナミの各繁華街を抱える同市北区と中央区に絞り込む意向を示したが、松井一郎市長が市内全域にすべきだと助言。これに応じた吉村氏が“軌道修正”した。

 26日の対策本部会議に先立つ22日、吉村氏は時短要請の対象地域について、記者団に「繁華街に絞るべきだと思うが、その場合は北区、中央区が範囲になる。松井氏と相談したい」と述べていた。

 この時点で方針は固まっておらず「北区と中央区で範囲を絞るか、市内全域とするかが判断基準になる」との見解も示した。

 松井氏が吉村氏に助言したのは、その直後だった。「府域から次に絞るなら、市域全体のほうがええんちゃうか」

 府によると、府内の飲食店約10万軒のうち、約6割が大阪市内に集中し、市内で繁華街を抱える行政区は北、中央区以外にもある。松井氏の指摘は、一気に両区に絞り込むのではなく、徐々にエリアを縮小するのが妥当という趣旨だ。吉村氏もこれを受け入れた。

 吉村、松井両氏ともに、感染再拡大を防ぐため、時短要請を段階的に緩和する必要があるとの認識では一致する。ただ、社会経済活動との両立に腐心する吉村氏には「できるだけ時短要請の範囲を絞りたい思いがある」(吉村氏周辺)。

 関係者によると、吉村氏が22日に絞り込みを示唆した背景には、時短要請に応じた事業者に支払う協力金に絡んだ思いもあるとみられる。現状で協力金の支給対象となるのは飲食店などに限られ、その取引業者は含まれない。

 時短要請の期間が長引くことで、協力金の有無による不公平感が増幅し、経営難に苦しむ事業者のダメージはさらに深刻化することが想定される。府幹部は吉村氏の胸中について「早く正常な状態に戻したいということだろう」とおもんぱかった。

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