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一元化条例案 維新、修正協議前向き 自民「地方分権に逆行」

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 「大阪都構想」の簡易版といえる大阪府市の広域行政一元化条例案の議論が25日、大阪府議会で始まった。市議会にも3月4日に同じ条例案が提案される見通しで、府市は今議会での可決、4月1日の施行を目指している。ただ、条例案の内容については今なお、公明党が一部修正を求めており、今後の議論が注目される。

 府議会に条例案が提案されたことを受け、大阪市の松井一郎市長は記者団に対し、「ぜひ、維新公明でしっかりとこの条例を成立させていきたい」と述べ、「市民にとっては何の不利益もない」と強調した。

 条例案は政令指定都市の大阪市を存続させつつ、大阪市の持つ広域行政の権限の一部を府に移すというもの。「大阪維新の会」代表の知事と、前代表の市長による「人間関係」で維持してきた府市一体の行政運営をルール化するのが狙いだ。吉村洋文知事は「(僅差で否決された)住民投票の民意を反映する仕組み」と強調する。

 条例案では、2025年大阪・関西万博など成長戦略に関する基本方針の策定について、市が府に事務委託することを明記。これまで成長戦略は府市共同で進めてきたが、府を主体に位置付けた。個別の事業については、「役割分担または費用の負担等について(府市で)協議」とした。

 ただ、住民投票では都構想推進に賛成した公明は、条例案には慎重な立場だ。自民党と共産党は「地方分権に逆行する」などとして反発しており、維新が過半数を占める府議会では可決される可能性が高いが、維新が過半数に届かない市議会は、公明の協力なしには可決は難しい。

 「市議会が主戦場になる」とみる松井一郎市長は今月2日から、公明との協議を重ねてきた。公明府本部の土岐恭(やす)生(お)幹事長は「前向きな案」と評価しながらも、条例案の修正を求めたからだ。

 公明がこだわったのは、主に3点。条例案で、知事が務める副首都推進本部会議の本部長が「会議を代表する」「主宰する」とした表現は、「知事と市長に主従関係があるように見える」と指摘。また、何らかの形で「府市が対等の立場で協議」などの文言を盛り込むことを求めた。

 この日府議会に提案された条例案には、公明の主張はまだ反映されていない。だが松井氏は25日、公明が求めている修正について「前向きにとらえている」とし、議会審議を通じて修正を反映させる可能性も示した。

 一方、都構想に反対した各政党は条例案には批判的だ。都構想をめぐって府議団の一部と市議団で賛否が割れた自民は、今回の条例案でも一枚岩になり切れていないが、市議団は反対意見が強い。

 一方、共産党は反対の立場で一貫しており、市議団の山中智子団長は「府に主導権がある条例をつくることは、市の自治権を奪うことに他ならない」と訴えている。

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