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【スポーツ・健康のいま】きつい運動に休息を挟むHIIT

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ジャンプで行う「タバタトレーニング」のイメージ(立命館大提供)
ジャンプで行う「タバタトレーニング」のイメージ(立命館大提供)
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 これまで持久力の向上にはジョギングやエアロバイクのような「有酸素性トレーニング」が主流だった。しかし、最近は高い強度の運動の間に休息を挟む「高強度インターバル・トレーニング」(HIIT)が流行している。

 HIITそのものは新しいものではない。HIITを取り入れた旧チェコスロバキアのザトペック選手が、1952年のヘルシンキオリンピックの5千メートル、1万メートルそしてマラソン競技の3種目で優勝したことなどがきっかけで、その有効性に注目が集まるようになった。

 ただし、このような1950年代に広まったインターバル・トレーニングと、最近流行しているHIITは全く別物のようだ。

 実は、最近のHIITブームの火付け役となったのが、私たちがその有効性を明らかにした「タバタトレーニング」だ。

 このトレーニングはもともと、1980年代にスピードスケートナショナルチームのヘッドコーチを務めた入澤孝一氏(高崎健康福祉大教授)が群馬県立嬬恋高校で、後にカルガリー五輪銅メダリストになる黒岩彰氏らを指導していた際に考案したものだった。

 私がこのトレーニング法の有用性と科学性に関する研究成果を発表したところ、論文の筆頭著者だった私の名前から、誰かが命名していつしかそのように呼ばれるようになった。

 タバタトレーニングでは、連続して行えば50秒程度で疲労困憊(こんぱい)してしまうような強度の高い運動を20秒間行い、10秒間の休息を挟んで疲れ切るまで、6~7セット繰り返す。週2~3回行えば、6週間程度で持久力が向上することから、国内外のエリート選手がこのトレーニングを実践している。

 実際、スケート選手はもちろん、陸上長距離選手も行っているという。今回の東京五輪・パラリンピックに参加する選手もかなりの割合でこのトレーニングを実践していると思われる。

 最近は一般のスポーツ愛好家たちも、タバタトレーニングを〝きついながらも〟楽しんでいる。特別な器具は必要なし。ジャンプや短いダッシュなどを組み合わせてたった4分。皆さんもタバタトレーニング、やってみませんか。

 ※血圧の高い方や脚に障害のある方は、かかりつけ医に相談してから行うようにしてください。

 田畑泉(たばた・いずみ) 立命館大スポーツ健康科学部教授。東京大院教育学研究科博士課程在学中にノルウェーのオスロにある筋生理学研究所に留学。その後、鹿屋体育大(鹿児島県)と国立健康・栄養研究所(東京都)を経て平成22年から現職。米ワシントン大およびコロラド州立大にも留学した。

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