PR

【Happy! Kyoto Life】人と共に働き、生活する動物たちの本

PR

感銘を受けた1冊「はたらく動物と」
感銘を受けた1冊「はたらく動物と」
その他の写真を見る(1/2枚)

 手元に置いておきたい本と出会いました。

 金井真紀さんが文と絵をかく「はたらく動物と」。鵜飼の鵜や、畑を耕す馬、盲導犬など、人間とともに働き生活する動物についての本。金井さんがその仕事ぶりに密着し、パートナーである「人」にインタビューされています。

 金井さんの豊かな感受性とテンポの良い文章に惹(ひ)かれ、次々に読み進めました。

 登場する動物たちがみな愛(いと)おしく思え、出てくる人もまた、愛嬌(あいきょう)があり味わい深い。彼女の温かく繊細な視点が余すところなくその魅力を伝えています。

 どのエピソードにも思わず「フッ」と笑ってしまうところや、ハッと気づかされること、眼球がじんわり潤う一文がありました。

 中でも印象に残ったのは二つ。一つは鵜匠(うしょう)の山下さんの言葉「自然界のスケジュール」。鵜から教わったというそれに従って生きると、年をとって死ぬのも怖くないと言います。

 また、世襲制である鵜匠の家で男の子が生まれなかったらどうなるか。自然界がその家が必要と思えば男の子を作る。

 人間の力でどうなるものでもない。自然界のスケジュールに任せる、ということ…人間はあまりにいろいろ考えて、自分たちの力でどうにかしようと思いすぎているのかもしれないと感じました。

 もう一つは、盲導犬と暮らす「盲ろう者」の門川さんのお話を聴いての金井さんの感想。

 アメリカ留学で出会ったインド人の盲ろうの友人との思い出で、匂いだけを頼りに二人と盲導犬とでカレー屋に行こうとした冒険話。

 それを愉快に語る様子を見て、「門川さんはたぶん死ぬまでその日のことをおぼえているんだろうな」と金井さん。

 なぜかこの文を読んだ時、熱い涙がこぼれました。なんでしょう、人というのは、こういう一生忘れられない思い出を作って生きているのだなと。

 そんな私たちの人生がとても懐かしく、愛おしく感じられたのだと思います。

 人間を含め、ここに登場するすべての生き物が命を全うしている。それは、自然をお手本とし、決して無理をせず、ただただ目の前のことに取り組む…一番シンプルなようで、一番私たちが苦手とすることなのかもしれません。

 だから、たまにこれを読んで肩の力を抜きたい。原点に立ち返りたい。そんな気持ちになったのだと思います。

 絵にもまたほっこりさせられます。はあ、深呼吸。

 (α-STATION DJ、眞崎直子)

     ◇

【プロフィル】眞崎直子(まさき・なおこ) 太陽の光と緑の風を感じる瞬間が幸せ。目指すのは、自然と繋がったシンプルな生き方です。学生時代に始めたドラムは、技術以上にノリと一音を大切に。言葉もシンプルに的確に、想いを込めて伝えていきます。猫とカナダと漬け物が元気の源。ちなみに、日焼けしているのではありません、地黒です。番組「LIFT」(月曜日から木曜日の午後7時~9時放送)で、火曜日と木曜日を担当。

     ◇

 京都のFMラジオ局、α-STATION( http://fm-kyoto.jp/ )のDJのみなさんが京都のおすすめスポット、グルメ、音楽情報など、楽しい京都の話題や最新トレンドをお届けします。

この記事を共有する

おすすめ情報