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18日開幕「なでしこ」で、究極の育成型・C大阪堺レディース旋風巻き起こせるか

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主将としてチームを牽引してきた林穂之香(セレッソ大阪スポーツクラブ提供)
主将としてチームを牽引してきた林穂之香(セレッソ大阪スポーツクラブ提供)
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 新型コロナウイルスの影響で休止していたサッカー女子のプレナスなでしこリーグが、18日に開幕する。2021年にプロ主体の「WE(ウィー)リーグ」が始まるのを前に、2季ぶりに1部復帰を果たしたC大阪堺レディースの戦いが注目される。最年少が高校1年生、最年長が今春に大学を卒業した23歳という若さが特徴。初参戦した18年は2勝しか挙げられず、最下位で2部に逆戻りしたが、その後、日本代表「なでしこジャパン」入りする選手も複数現れた。生え抜き中心の編成で、“究極の育成型”とも評されるチームは旋風を巻き起こせるか。主将の林穂之香(22)とエースFWの宝田沙織(20)に、今季に懸ける意気込みなどを聞いた。

代表で知った壁の高さ

 年代別の日本代表で戦ってきた2人は、2019年に念願の「なでしこジャパン」入りを果たした。半面、世界との差や、フル代表の中心として活躍する上での課題も痛感した。

 宝田は6~7月に開かれたワールドカップ(W杯)フランス大会のメンバーに追加招集され、最高峰の舞台に立った。「(年代別代表と比べ)海外の選手は体格も全然違うし、スタジアムの雰囲気も感じたことがないものだった。応援の人数も日本では想像できないぐらいの多さで、すごかった」と振り返る。決勝トーナメント1回戦でオランダに敗れ、16強止まりだったが、チームを牽引(けんいん)する岩渕真奈(INAC神戸)の姿に刺激を受けた。「試合中の気遣いとか、チームを引っ張る迫力がすごい。私も岩渕さんのような存在になりたい」と思い描く。

 一方の林は12月に韓国で行われた東アジアE-1選手権で「なでしこジャパン」デビュー。「ずっと目指していたし、憧れも強かった。大会に出場して刺激になったし、もっとやらないといけないことも分かった」という。香港戦1試合のみの出場だったが、「フィジカルの部分であったり、シンプルに技術の部分であったり…。判断のスピード、プレーのスピードとかも上げないといけない」と多くの教訓を得た。

結果を残すシーズンに

 飛躍を期して迎えた2020年だが、新型コロナの影響で、3月下旬に開幕予定だったなでしこリーグは延期が繰り返され、全クラブに活動自粛要請も出された。集まって練習することができなかった期間、2人とも自宅でトレーニングに励むとともに、「お菓子作りや料理」(宝田)「昔習っていたピアノで新しい曲を弾く」(林)など、サッカー以外のことにも挑戦した。

 チームは6月に活動再開。リーグ開幕を前に、宝田は「一昨年に1部で戦ったときは、個人としてもチームとしてもできなかった。今年はチームを引っ張り、結果を残せる1年にしたい。数字的には2桁得点が目標」と意欲を見せる。「どこと戦っても相手が格上。積極的に自分たちから仕掛けていくのを意識したい。受け身にならずにチャレンジし、チーム一丸となって戦いたい」という守備的MFの林は「個人的には自分でも貪欲に得点を狙いたい」と決意表明した。

東京五輪経由W杯行き

 23年の次回W杯の開催地が6月25日の国際サッカー連盟(FIFA)理事会で、豪州とニュージーランドに決まった。日本は直前に招致レースから撤退したが、20歳と22歳の2人には「なでしこジャパン」の中心に成長して臨みたい大会であるのは変わらない。

 想像するのは、1年延期となった東京五輪を経て23年W杯で活躍する姿だ。「東京五輪は、メンバーに入れるか入れないかの瀬戸際だと思っていた。けがもしたし、入れない方に近いところだったと思う。1年延期となったことで、チャンスも増えたし、もっとレベルアップできる」と宝田。林も「東京五輪も視野に入れて目指していたが、現状では自分が選ばれる可能性はあまり高くなかった。1年延期されたことで、自分が成長できる期間が長くなり、チャンスが広がった」と前向きに受け止める。

 21年東京五輪経由、23年W杯行き-。そこで輝くための道筋は見えるか。問いかけに、2人は「はい」と声をそろえる。まずは、所属するC大阪堺レディースで結果を出すつもりだ。初戦は18日午後6時からホームで愛媛と対戦する。

(北川信行)

宝田沙織(たからだ・さおり)1999年12月27日生まれ、富山県出身。日本サッカー協会のエリート育成機関「JFAアカデミー堺」に1期生として入学。2016年にU-17W杯で準優勝、18年にU-20W杯で優勝。U-20W杯では、5得点3アシストと活躍した。背番号11。

林穂之香(はやし・ほのか)1998年5月19日生まれ、京都府出身。C大阪レディースU-15からC大阪堺レディース。2016年にU-20日本代表に招集され、同年(3位)と18年(優勝)のU-20W杯に出場。背番号10。

C大阪堺レディース Jリーグ、C大阪傘下のサッカースクールの女子クラスとして2005年に創設。10年にC大阪レディースU-15(15歳以下)を立ち上げ、11年に関西女子リーグ1部に昇格。12年にC大阪レディースに改称し、13年になでしこリーグのチャレンジリーグ(当時2部相当)に参戦した。同年にC大阪堺レディースに改称。18年になでしこリーグ1部で戦い、19年は2部2位。1部9位のAC長野パルセイロとの入れ替え戦をアウェーゴールの差で制して1部再昇格を果たした。移籍による補強に頼らず、自前で選手を育てる独自のシステムでチームを運営。今季、13~18年に率いた竹花友也監督が復帰した。

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