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避難時はスリッパ、石けん持参を…親戚・知人宅避難も選択肢 新型コロナ後の災害時 大阪北部地震から2年

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避難所での感染症対策を視野に、段ボール製のベッドや間仕切りを設置する訓練を行う大阪府八尾市の職員ら=5月20日、八尾市
避難所での感染症対策を視野に、段ボール製のベッドや間仕切りを設置する訓練を行う大阪府八尾市の職員ら=5月20日、八尾市

 大阪府内でも住宅が損壊するなどし、被災者が避難所生活を送ることになった大阪北部地震から18日で2年となった。今年は世界中に感染が拡大した新型コロナウイルスで、万が一の非常時に避難者らの「感染症を防ぐ」という課題が大きく浮上した。府内の各自治体は避難所でのクラスター(感染者集団)発生を防ごうと、感染症対策を踏まえた取り組みに着手している。

 八尾市が5月20日に実施した仮設避難所の検証。地元企業が製造する段ボール製のベッドや間仕切りを、会場の防災体育館に設置し、効果などを確認した。

 「万が一の災害時に市民が避難しやすくなる対策作りに役立てたい」。八尾市の宮田哲志危機管理監は、検証結果をそう評価した。

 新型コロナなどの感染症を防ぐには「飛沫(ひまつ)が床に落ちるので、避難した市民が床に寝てもらう状況をつくらないことが大事」(避難所・避難生活学会)といい、八尾市は飛沫感染を防ぐ段ボール製品の供給を得る災害時協定を地元企業のJパックス(八尾市)と締結し、非常時に備える。

 東大阪市は1日付で市独自の避難所運営マニュアルを、新型コロナを踏まえたものに更新。感染防止のため、避難所を訪れる市民にスリッパやマスク、固形せっけんなどの持参を呼びかけるほか、床に色付きテープを張って家族ごとのスペースを区分けするとした。

 摂津市は、新型コロナなどの感染症が蔓延(まんえん)する状況を想定した避難指針「SOS避難メソッド」を発表。市によると、感染を防ぐには、避難スぺースが従来比で4倍の広さが必要となり、市民には自宅や市外の親類宅、車中など、被災の状況に応じた多様な避難方法を提案、市内の企業約20~30社に施設提供の交渉を進め、新たな避難場所の確保も進める。

 泉南地域の各自治体も、国の指針に基づき、安全確保が可能な場合の自宅待機のほか、親戚や知人宅への避難検討を勧めるほか、マスクや体温計、消毒液などの携行を呼びかけている。

 岸和田市は避難所の入所前の検温や体調の聞き取りを実施。ごみを避難所以外の場所で適切に管理するなどの対策をとる。

 泉佐野市は避難所で使う間仕切りや非接触体温計、防護服などの物品を備蓄。従来のように床に寝ると、ほこりが感染源になるおそれがあるため、簡易ベッドの確保も進めるとした。

 職員が迅速に動けるよう、河内長野市はマスクや消毒液、体温計などが入った災害用備蓄品のバッグを災害避難所41カ所に職員が持参できるよう配備を進める。避難所運営に関する研修も開催し、職員60~70人が現場に駆け付け、避難所を運営できるようにする。

 大阪狭山市は19、22、24日の3日間、市内の小学校で避難所開設の訓練を初めて行う。市防災・防犯推進室は「実際に訓練に取り組むことで問題点を洗い出し、避難所の運用に生かしていきたい」としている。

 このほか、避難所の備蓄用マスクについて、堺市は2万枚から約40万枚へ、泉大津市も4万枚から2倍程度へそれぞれ増やす。一方、和泉市は原則として、市民が個人でマスクを準備することを求めるという。

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