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拉致被害者「どうか元気で」 ラジオ収録で親族ら

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 「どうか元気でいて」-。北朝鮮に拉致された被害者らに向けて、家族らの応援メッセージや日本の音楽を届けようと、短波ラジオの公開収録が島根県安来市で行われた。出演した親族らは、無事を祈るとともに、「高齢になり、もう時間がない」などと切実な思いを訴えた。

 特定失踪者問題調査会などの主催で19日に行われた。いずれも北朝鮮向けの短波ラジオ放送で、政府系「ふるさとの風」と同調査会の「しおかぜ」の共同収録。

 応援メッセージの収録には、拉致被害者として認定されている松本京子さん=失踪当時(29)=をはじめ、拉致された可能性がある特定失踪者の益田ひろみさん=同(20)▽和田佑介さん=同(25)▽上田英司さん=同(20)▽古都瑞子さん=同(47)=ら計5人の親族らが出演した。

 松本さんは昭和52年10月、鳥取県米子市の自宅から、近所の編み物教室に向かう途中で拉致されたとされており、兄の孟(はじめ)さんは「京子元気ですか。早く帰ってこれるように一生懸命頑張りますので、元気でいてください」などと呼びかけた。また、和田さんの叔父、林健さんが「あなたのお母さん、昨年の2月、死んじゃった。街頭でずっと一生懸命待ってたよ」と話すと、会場には涙ぐむ姿も多くみられた。

 応援メッセージを収録した後、拉致被害者救出を願うライブコンサートが行われ、最後に会場全員で唱歌「ふるさと」を歌った。

 同調査会の村尾建兒(たつる)・副代表によると、北朝鮮では海外からのラジオ放送を聞くことが禁止されているが、実際には多くの人が聞いているという。(北朝鮮から)妨害電波も出されているが、昨年からは2種類の周波数を使って同時に放送しており「どちらかは、はっきり聞こえているはず」と話している。

 収録後、松本孟さんは「(松本さんが)聞くかどうかは私にはわからない」としながらも「できるなら聞いてほしい」と声をふりしぼった。収録された音源は、編集した後、来月にも放送される。

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