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養育費不払い、国が立て替えへ 法相、勉強会で検討

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 離婚相手から養育費を受け取れないひとり親家庭の困窮を防ぐため、国が立て替える制度の創設に向け、森雅子法相は23日、有識者で構成する勉強会を27日に設置する方針を固めた。養育費の不払いが社会問題化する中、両親が離婚した子供が経済的な不利益を被らないよう、関連法の改正や法整備の検討に入る。

 不払いとなっている養育費を請求するには、債務者である離婚相手の対象財産を特定する必要がある。弁護士会を通じた照会もできるが、費用や時間などの面で、ひとり親家庭の負担となり、泣き寝入りするケースも少なくなかった。

 今年4月に施行される改正民事執行法では、裁判所が自治体や金融機関に対し、養育費を支払わない離婚相手の勤務先や預金口座の情報提供を命じることが可能になり、財産の差し押さえがしやすくなる。費用は1件2千円だが、強制執行までに一定の時間を要することなどから、国が養育費を立て替える制度を創設する方向で検討する。養育費の確保に国が積極的に関与している欧州などの制度を参考にするとしている。

 養育費は家庭裁判所の調停などで取り決められても支払われないケースが少なくない。厚生労働省の平成28年の調査によると、取り決めがないだけでなく、あっても支払いが続かないケースもあり、実際に受け取っているのは母子世帯全体の24%にとどまった。

 独自の対策に乗り出す自治体もある。兵庫県明石市は養育費の支払いが滞ったひとり親家庭に、民間の保証会社が養育費を肩代わりした上で、会社側が相手方に債権回収を行う養育費保証で、保証料を最大月5万円を援助する制度を昨年1月から導入。大阪市でも同様の取り組みを始めた。

 養育費をめぐっては昨年12月、最高裁の司法研修所が社会情勢の変化などを踏まえて算定基準を16年ぶりに見直し、年収によっては月1万~2万円程度の増額となった。

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