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【関西企業 2020展望】スイッチの価値、中国でアピール 任天堂・古川俊太郎社長

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インタビューに答える任天堂の古川俊太郎社長 =京都市南区
インタビューに答える任天堂の古川俊太郎社長 =京都市南区

「ライト」投入も検討

 ――昨年12月に中国でゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売を開始した

 「中国のゲーム市場は大きいが、スマートフォンやパソコンのゲームが主流になっている。ゲーム機の市場は限られているため、そう簡単に売れるとは思わないが、その分挑戦しがいがある市場だ。今回販売で提携する中国IT大手のテンセントは非常に強力なパートナーで、テンセントのネットワークを使って消費者にアプローチできることは大きな武器になる。スイッチで遊べば家族や友人とのコミュニケーションが生まれるという価値を理解していただけるよう、粘り強くアピールしていきたい」

 ――中国市場での今後の展開は

 「ソフトについては、1月をめどに『マリオカート8デラックス』と『スーパーマリオオデッセイ』を投入する。その後、任天堂以外の他社のソフトもテンセントを通じて販売していく計画だ。開発中のソフトも含め、徐々に展開するソフトを増やしていきたいと考えている。ハードについては、日本などで昨年9月に発売した『ニンテンドースイッチライト』の投入を検討している」

 ――連結売上高に占める比率が4%程度となっているスマホ向けゲームの戦略は

 「任天堂のビジネス全体の中でもう少し存在感を高めたいと考えているが、具体的な数値目標は設けていない。スマホ向けゲームの最大の目的は、世界中の多くの消費者に任天堂のゲームとキャラクターに触れてもらう機会を増やすこと。新規アプリの投入はもちろん、すでに配信中の複数のアプリを継続的に運営することで接点を増やしていきたい」

クラウドもフォロー必要

 ――遊ぶ場所や端末を選ばないクラウドゲームサービスに米グーグルが参入した

 「今すぐにクラウドに置き換わることはないとみており、現時点で任天堂として参入は考えていない。ただ、技術が進歩していけば、コンテンツを届ける手段としてクラウドを使える可能性は十分あるし、フォローが必要だと考えている。たとえ技術を導入してもゲーム自体に魅力がなければ意味がない。今は消費者に驚いてもらえるゲームを作り続けることが重要だ」

 ――米中貿易摩擦への対策は

 「昨年12月に対中追加関税第4弾の発動がいったん見送られたが、今後どうなるかはまだ分からず、安心はしていない。影響を回避するため、昨夏からゲーム機の生産拠点をベトナムに移管しているが、全てを移管できるわけではない。ゲーム機の多くは中国で生産しているので、米中貿易摩擦の動向は常に注視して適切に対処したい」

◇        ◇

【プロフィル】古川俊太郎(ふるかわ・しゅんたろう) 早大卒。1994年任天堂入社。取締役常務執行役員を経て2018年6月から現職。47歳。東京都出身。

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