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【動画あり】大阪・町工場の“ガンダム” 万博で実物大のお披露目を

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胸部のコクピットに乗り込み、ロボットを操縦する坂本さん=大阪市西淀川区
胸部のコクピットに乗り込み、ロボットを操縦する坂本さん=大阪市西淀川区
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 子供のころに夢見た「ガンダム」を作りたい-。大阪の町工場の職人たちが、人気アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するガンダムを模したロボット製作に取り組んでいる。本物のように攻撃はできないが、中に人間が入って操縦し歩くことが可能。職人らは、部品の至る所に金属加工など熟練の技を駆使し、2025年大阪・関西万博での披露を目標にしている。(土屋宏剛)

 大阪市西淀川区の町工場で、5月に完成したばかりの高さ4メートルのロボット。内部に乗り込んだ人が操縦桿を握ると、モーターを動力とした巨体がゆっくりと前進し始めた。

 製作に取り組むのは、同区の町工場でつくる「西淀川経営改善研究会(NKK)」などに所属する約10人の職人。産業用ロボットを手がける産業機械製造業「吉則(よしのり)工業」の金増(かねます)健次社長(70)が、NKKでロボット開発を手がける「はじめ研究所」の坂本元(はじめ)社長(52)に、「人型の歩くロボットを作りたい」と相談したのがきっかけだった。坂本さんも熱烈なガンダムファンだったため意気投合し、平成17年にプロジェクトチームを立ち上げた。

 坂本さんが主に設計を担当。金増さんらが、部品の製作や組み立てを担い、21年に自立二足歩行ロボット「はじめロボット33号」(高さ約2メートル)を作った。

坂本さんらが製作した4メートルのロボット=大阪市西淀川区
坂本さんらが製作した4メートルのロボット=大阪市西淀川区
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 翌年にはさらに大きなロボット(同約4メートル)開発に着手。ロボットが巨大すぎて工場の天井の高さが足りず、開発が一時中断したこともあったが、今年5月に「はじめロボット43号」を完成させた。

 43号はガンダムに憧れを持っていた坂本さんが、ガンダムのように白を基調に赤と青に塗装。さらに、外観に使う板金など部品の加工は大きさにずれが生じると、ロボットの動きに影響するため、精密な職人技が随所に施された。胸部のコックピットハッチを開くと操縦桿があり、目の前のモニターを見ながら腕を上下左右に動かしたり、前後に歩いたりすることも可能だ。

 「ガンダムを操縦している気分になれる」と坂本さん。6月に大阪市内で開催されたロボットの展示会で披露すると、注目を集め、大人が子供のように目を輝かせて乗り込んだという。

 現在は、最終目標である実物大(高さ約18メートル)の製作に向けて準備中だが、開発資金不足という課題が浮上。これまではメンバーが資金を出し合ってきたが、総額4000万円を費やし、そのうち43号だけで約2000万円かかった。チームは43号を約5000万円で販売し、次の制作費に充てる予定で、レジャー施設や大学などから問い合わせが寄せられているという。

 金増さんは「大阪・関西万博でロボットを展示し、世界中に大阪の町工場の技術力をPRしたい」と意気込んでいる。

     ◇

【用語解説】ガンダム

 昭和54年から翌年にかけて放送された人気アニメ「機動戦士ガンダム」に登場の「モビルスーツ」と呼ばれる架空の二足歩行のロボット兵器。高さ約18メートル。パイロットである主人公が胸部にあるコクピットに乗り込み、操縦することで動く。

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