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災害時は地域に開放、自費で古井戸再生 大阪市

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災害に活用するため整備した井戸から手押しポンプで水を出す院長の柴賢爾さん=大阪市旭区
災害に活用するため整備した井戸から手押しポンプで水を出す院長の柴賢爾さん=大阪市旭区

 災害時のトイレ用水などとして地域で活用してもらおうと、大阪市旭区の眼科医院が、新たに取得した敷地で見つかった古井戸を、断水時にも使える手押しポンプを備えた水源として整備した。医院側の意向を受けた旭区役所とともに、活用方法を検討している。

 医院は、京阪千林駅東側にある柴眼科。古井戸の再生は、「災害時には地域の人たちに開放したい」という柴賢爾院長(84)の思いから行われた。

 柴院長らによると、今年6月以降、近くの民家跡地を買い取って駐車場として整備したところ、深さ2・6メートルの古井戸が2カ所見つかった。「普段から災害に備えて自宅でも風呂の水をためていた」という柴院長は、この古井戸を災害時に使えるようにしようと決めた。

 約300万円をかけて井戸の周囲をコンクリートで補強するなどし、停電しても使えるよう昔ながらの手押しポンプも設置した。鉄分が多いなどの理由で飲料用には適していなかったが、断水時のトイレ用水などとして役立つことから区役所に提供を申し出た。

 東京都世田谷区など一部自治体では、震災対策用井戸に指定されればポンプ設置や修理に補助金が交付されるケースもあるが、大阪市の場合はそうした制度がない。ただ、旭区役所では「井戸が災害に役立つ」として地域で活用する方向で取り扱いを検討している。

 区役所の担当者は「災害は明日にも起こるか分からない。活用できる方法を早く考えたい」としている。柴院長は「(9月の台風15号に伴う)千葉の大停電でも断水でトイレの水に困っていた。そうした事態が起こらないようになれば」と話している。

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