PR

【フェルメール事典】第3部(2)「聖書」「放蕩息子」の説諭

PR

ヨハネス・フェルメール ≪取り持ち女≫ 1656年 ドレスデン国立古典絵画館bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Herbert Boswank / distributed by AMF
ヨハネス・フェルメール ≪取り持ち女≫ 1656年 ドレスデン国立古典絵画館bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Herbert Boswank / distributed by AMF

 フェルメールの最初期の作品「マルタとマリアの家のキリスト」は、聖書の「ルカによる福音書」に登場する姉妹の話を題材にした宗教画だ。

 イエスをもてなそうと立ち働くマルタに対し、マリアはイエスの足元に座って話に聞き入っている。マルタはイエスに、マリアが手伝うよう言ってほしいと訴えたが、「あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している」「必要なことはただ一つだけ。マリアは良い方を選んだ」と逆に諭される話だ。

 また、娼館(しょうかん)を舞台とする風俗画の「取り持ち女」にも、宗教的な意味合いがあるとされる。題材は同じく「ルカによる福音書」にある、「放蕩(ほうとう)息子」のたとえ話。イエスが神のあわれみの深さを、遊びほうけ、財産を使い果たして帰った息子をしからずに許し、祝宴を開く父親の話で表したものだ。取り持ち女は、このたとえ話のワンシーンを描いている。

    ◇

 「フェルメール展」に登場する作品の背景や作者をキーワードに、17世紀オランダ絵画の魅力に迫ります。

 【ガイド】「フェルメール展」 大阪市立美術館(同市天王寺区)で5月12日まで。入館料は一般1800円など。問い合わせは06・4301・7285(大阪市総合コールセンターなにわコール)。

この記事を共有する

おすすめ情報