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市和歌山 新曲「次につなげ」 打線と平成 応援曲「Next31」 選抜高校野球

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呉-市立和歌山 アルプスで応援する市立和歌山のブラスバンド=23日、甲子園球場(宮沢宗士郎撮影)
呉-市立和歌山 アルプスで応援する市立和歌山のブラスバンド=23日、甲子園球場(宮沢宗士郎撮影)
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 「平成最後の甲子園」となる第91回選抜高校野球大会が23日開幕した。呉(広島)との開幕戦に臨んだ市和歌山の応援団は20年ぶりに制作された新応援曲「Next31」を用意して、甲子園に乗り込んだ。次の打者につなげたい願いと、平成最後の年を合わせて命名。新曲の後押しもあり、同校は延長十一回、3-2でサヨナラ勝ちし、2回戦に進出した。(岩本開智)

 同校の応援曲は9曲あり、完全オリジナル構成が特徴。すべて大阪府阪南市の元小学校音楽教諭で作曲者、田中寛治さん(65)が手掛けてきた。

 昨秋の近畿地区高校野球大会で8強入りし、平成最後の甲子園出場の可能性が高まったため、急遽(きゅうきょ)10曲目として作曲。短調の旋律を織りまぜ、勇ましい雰囲気に仕上げ、曲名も次打者につなげたい願いと、平成最後の年を合わせて「Next31」と名付けた。

 新曲は初回から披露された。先頭打者が打席に入ると、応援団で埋まった三塁側アルプス席で吹奏楽部が高らかに演奏。生徒や保護者らは曲に合わせ、声援を送り、メガホンを振った。

 新曲の後押しもあり、先頭打者は二塁打で出塁。なおも無死一、三塁とチャンスを広げ、三ゴロ併殺打の間に先制点を挙げた。

 吹奏楽部の片井小夏(こなつ)部長(17)は「これまでの曲以上に、応援が盛り上がる。スタンドも一体感が出た。甲子園で思いっきり演奏できて気持ちいい」と笑顔で話した。

 田中さんの応援曲作りは昭和60年代にさかのぼる。当時、和歌山県勢では智弁和歌山が台頭してきた時期で、応援曲「アフリカン・シンフォニー」に乗って応援する姿に衝撃を受けた当時の野球部長が「うちも負けてられん」と思い、知り合いだった田中さんに作曲を依頼したのが始まりだった。

 同校は吹奏楽部員が少なく、大編成曲や流行曲の演奏が難しかったため、田中さんは部員が3年間しっかり練習できるオリジナル曲にこだわった。オリジナル曲にすると、卒業生らの記憶に長く残る効果があり、今でも大きな大会になると楽器を持って卒業生らが駆けつけ、即興の大吹奏楽団ができ上がるという。

 甲子園へ応援に駆けつけた田中さんは「新曲を演奏した途端、長打が出て、すごく縁起がいい。新曲が今後も受け継がれていけば」と話した。先頭打者として初回、二塁打を放った山野雄也選手は試合後、「新曲は速めのテンポ。気持ちが乗った状態で打席に入ることができた」と振り返った。

 ■智弁和歌山は侍をイメージ

 和歌山県から市和歌山とともに出場する智弁和歌山も新応援曲「YAMATO」を準備している。

 和洋の楽器を組み合わせた日本の音楽ユニット「竜馬四重奏(りょうましじゅうそう)」の曲「YAMATO」をアレンジした。これまでの応援曲とは異なる打楽器を中心とした和を感じさせる内容だ。

 新曲を提案した同校応援団顧問、坂上寿英さん(38)は「今年のチームは体の大きい選手は少ないが、気合の入り方が違い、侍の姿が頭に浮かんだ」と話し、昨年末から準備を進めてきた。

 坂上さんは、同校の中谷仁(じん)監督が球児だったころの応援副団長も務め、当時は新曲だった「コパカバーナ」で応援した。

 同校は第6日の第1試合で21世紀枠の熊本西と対戦する。新曲は好機を迎えた場面で満を持して演奏する予定だ。

 坂上さんは「今大会は和歌山から2校出場した。互いに応援で選手を後押しできれば」と話した。

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