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【時刻表は読み物です】関西一円、平成から明治の旅 「元号駅」あれこれ

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大阪環状線の電車がひっきりなしに発車する大正駅。橋に挟まれた位置にある
大阪環状線の電車がひっきりなしに発車する大正駅。橋に挟まれた位置にある
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 JRグループの3月16日ダイヤ改正を掲載した「JTB時刻表」の3月号は電子書籍「JR全駅名あいうえお順一覧」をダウンロードできる特別付録がついている。全国にある約4600の駅の名前が並んでいるだけだが、50音順の先頭は山陽新幹線と山陽線の相生(あいおい)駅(兵庫)、最後は京浜東北線の蕨(わらび)駅(埼玉)であることや、JRで「浦和」とつく駅は7つ(浦和のみのほか頭に東、西、南、北、中、武蔵。埼玉高速鉄道に浦和美園駅がある)ということが分かるなど、いろいろ楽しめる。そこで、平成が幕を閉じた後の「新元号」が4月1日に発表されるのにちなみ、過去の元号と同じ駅名を探してみた。

 大阪人にとってなじみの深い「元号駅」はJR大阪環状線の大正駅(大阪)だろう。京セラドーム大阪へのJR最寄り駅だ。

 開業は昭和36年で大正時代ではなく、大阪市大正区にあるから名付けられた。駅を降りて京セラドームまで歩くと、木津川や尻無川の流れや、区名の由来で大正時代にかけられた大正橋などを眺めることができ、大正時代とはいかないものの、昔ながらの「水都・大阪」の雰囲気を楽しめる。

 大正駅は、JR以外では大阪メトロ長堀鶴見緑地線のほか、長崎の島原鉄道にもある。また、昭和62年に廃線となった北海道の国鉄広尾線にも存在。「愛の国から幸福へ」というキャッチフレーズで1970年代にブームになった愛国駅と幸福駅に挟まれていた。

 「大正」の次の昭和駅があるのは神奈川のJR鶴見線。工業地帯を走る路線で、昭和駅も工場に囲まれた無人駅だ。開業は昭和6年。当時、昭和肥料(現昭和電工)の工場の最寄り駅ということで名付けられたという。

 また、高知のJR予土線には旧国名が頭につくケースだが、土佐昭和駅と土佐大正駅が並んでいる。

 平成駅は熊本のJR豊肥線にあった。開業は平成4年。周囲が住宅地として開発され、その地名が平成だったことが由来だ。

 明治は残念ながらない。私鉄や地下鉄に範囲を広げると、東京メトロ千代田線、副都心線の明治神宮前駅(東京)がニアピンか。

 こう見てくると平成の終わりを前に、これらの駅を訪ねてみたいという思いがわいてくるが、そんな時間はないという人にお勧めのコースがある。名付けて「関西でもできる平成から明治の旅」。ただ、かなりの妥協が必要になる。

 大正は環状線の大正駅。昭和は大阪メトロ御堂筋線の昭和町駅(大阪市阿倍野区)で代用する。明治、平成はバス停まで広げて検索すると何個かヒット。その中から平成は神姫バス、阪急バスの「平成大橋」(兵庫県三田市)、明治は乳業・菓子メーカーの明治の工場前にある水間鉄道バスの「明治関西工場前」(大阪府貝塚市)を選んだ。

 平成大橋バス停からJR三田駅までバスに乗り、大阪駅へ出て環状線で大正駅をクリア。さらに天王寺駅から御堂筋線で昭和町駅へ。動物園前駅まで戻り、徒歩で新今宮駅へ。南海本線で貝塚へ行き、バスに乗り換え、明治関西工場前バス停で降りれば、元号をめぐる関西の旅は完成。これなら半日もかからない。

 新元号は「俗用されているものではない」という選定基準があり、現存する駅名と同じものが選ばれることはない。ただ、大正や平成のように駅名が元号を追いかけるケースは必ず起こるだろう。(鮫島敬三)

     

 江戸時代以前の元号と同じ駅名はJR関西線の永和(えいわ)駅(愛知)などがある。南北朝時代の北朝で1375~79年に使用された。永和という2文字が入る駅はほかにもJRおおさか東線のJR河内永和駅、同線に接続する近鉄奈良線の河内永和駅(ともに大阪)がある。江戸幕府の将軍が徳川綱吉だったころの天和(てんな)と同じ漢字でJR赤穂線に天和駅(兵庫)があるが、読みは「てんわ」と異なる。

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