PR

【大阪国際女子マラソン】(1)福士加代子…弱気な殻を打ち破るレースに

PR

福士加代子(宮沢宗士郎撮影)
福士加代子(宮沢宗士郎撮影)

 昨年12月、山陽女子ロード(岡山市)でハーフマラソンを走ったときのことだ。福士加代子(ワコール)は優勝した前田穂南(ほなみ)(天満屋)に序盤から独走を許し、2分20秒遅れの6位でゴール。レース後、自然と目から涙があふれた。

「大会公式サイト」はこちら

 「(先頭に)付きたいっていうのと、行けないっていうのと…。(感情が)一気にぶわっと出ましたね」。2年半ぶりのマラソン復帰に向け、ハーフの倍の距離をきちんと走れるか、胸には不安が渦巻いた。

 2016年大阪国際で2時間22分17秒で優勝し、リオデジャネイロ五輪の切符をつかんだ年と同じように年末年始は徳之島(鹿児島)で合宿に臨んだ。思うように疲労が抜けないことに悩んでいたとき、同じ場所で練習していたベテランの小崎まり(ノーリツ)にかけられた言葉が耳に残った。

 「体が重い、練習がきついというのは、みんな感じていること。それがマラソンやって言われました」。休まないと疲労が抜けないと感じることもあったが、その言葉を聞いてからは、60分の軽いジョギングでも体を動かし、練習を継続するように努めてきた。一気に練習の強度を上げることが多かった福士にとって、今までにはなかったスタイルでもあった。

 東京五輪代表選考会となる「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」には、松田瑞生(みずき)(ダイハツ)ら勢いのある若手が先に名を連ねている。マラソン復帰に向け、本人の口からは弱気な言葉が出ることもあるが、ワコールの永山忠幸監督は「やっぱり負ける福士は見たくない。若手にプレッシャーをかけるようなタイムを狙わせたい」と話す。目指すは好タイムでの優勝だ。

 今回の大阪国際がちょうど10回目のマラソンになる。なぜ42・195キロを走り続けるのか-。東京五輪を目指したい思いが最大の理由だが、リオ五輪も経験した36歳は「もうちょっとできると思っている自分がいるのかな。結局、自分に勝てればいいんじゃないんですか」。過酷なマラソンを通じて、弱気な殻を打ち破ることがテーマだ。

(丸山和郎)

  

ふくし・かよこ 1982年3月25日生まれ、36歳。青森県出身。五所川原工高卒業後、ワコールに入社。トラック競技で活躍した後、2008年大阪国際で初マラソン。16年大阪国際を2時間22分17秒で制し、リオデジャネイロ五輪に初めてマラソン代表で出場した。160センチ、46キロ。

    

 27日に迫った大阪国際女子マラソン。MGCに向けてどんな駆け引きが展開されるか。東京五輪を目指す注目ランナーを紹介する。

この記事を共有する

おすすめ情報