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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】来季の戦力編成会議、FA補強に中田翔急浮上!?

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【西武―日本ハム】2ランホームランを放った日本ハム・中田翔=8月4日、埼玉・メットライフドーム(高橋朋彦撮影)
【西武―日本ハム】2ランホームランを放った日本ハム・中田翔=8月4日、埼玉・メットライフドーム(高橋朋彦撮影)

 FA中田翔獲りが最有力!? 13年ぶりのリーグ制覇の夢が断たれた阪神はCS圏内を目指し残り試合を戦う一方で、2019年に向けての“胎動”も始まっています。21日には遠征先の広島市内で球団幹部と金本知憲監督(50)が集まり、来季に向けた戦力編成会議が開催されました。監督就任4年目の勝負の年となる指揮官からはFA補強の要望が出されていますが、浅村(西武)や丸(広島)とともに急浮上している名前が“虎の恋人”中田翔内野手(29)=日本ハム=です。なぜか!? ノーモア・ロサリオの心理状態が隠されていますね。

 ペナントレースは大詰めを迎えました。広島のリーグ3連覇が最短では今日23日にも決定しますね。今季に13年ぶりのリーグ優勝を目指した金本阪神の夢は事実上、断たれています。

 「過去3年の中で一番強いチームができた。優勝して墓前に報告したいです」

 今季の開幕前、1月4日に享年70歳で逝去した星野仙一さんのお別れの会で涙ながらに誓っていた金本監督の思いはかなうことはありませんでしたね。勝負の世界は過酷で容赦ありません。強い者が弱い者を駆逐し、それが球界の歴史となっていくのです

 敗者にはそれぞれ敗因があります。阪神の場合はどうでしょうか。不動の4番一塁を期待したウィリン・ロサリオ内野手(29)の打撃不振が最も痛かったでしょう。昨季まで韓国のハンファで2年連続の30本塁打、100打点。MLBロッキーズではメジャー通算71本塁打。春季キャンプでは練習試合や紅白戦でアーチを連発し、首脳陣からは「こんな助っ人が欲しかったんや」と絶賛されていました。それが、シーズン開幕後はサッパリで、球団内外の情報を整理すると「今季限り」が極めて濃厚ですね。。

 話をチームに戻しますが、今季の残り試合はなんとか3位以内のCS圏獲得に向けて全力を尽くすだけですね。リーグで残り試合が一番多い(22日時点で17試合)だけに勝ち続ければ、まだまだ3位は十分狙えるはずです。

 そして、グラウンド上の戦いが続く一方で、グラウンド外では2019年に向けた“胎動”が始まっています。21日には遠征先の広島市内で球団幹部と金本監督が集まり来季に向けた戦力編成会議が行われました。

 「球団の渉外担当(外国人選手の調査、獲得の部門)が広島に集結していた。主な議題は新外国人選手の選定だろう。リストや候補選手のビデオを監督に見せて、説明したのだろう」

 阪神OBの話ですが、新外国人選手の選定の他に、今オフの戦力補強についての全般的な方針も話し合われたようです。すでにこのコラムでは触れていますが、金本監督は球宴休み中の坂井信也オーナーとの会食の席でも「オフの大補強」についての要望を伝えています。生え抜きの若手育成という方針でスタートした金本阪神ですが、やはり育てながら勝つ…というテーマは大難題でした。就任3年が終わろうとしている今、誰よりも「育てながら勝つ」ことの難しさを痛感しているのが金本監督でしょう。

 さらに、来季は監督就任4年目となります。昨オフに新たな3年契約を締結し、来季は再契約2年目とはいえ、チーム内外の雰囲気は「来季こそ勝負の年だ」。厳しい局面を迎える監督とすれば「勝つため」に大補強をオーナーや球団幹部にお願いするのは当然の成り行きですね。

 そこで補強方針のどこにウエートを置くのか。先に触れた新外国人選手の獲得もメーンテーマですが、中身は昨年までとは違います。来季はメッセンジャーがFA残留で日本人扱いになります。今季の夏場以降、先発投手陣のやり繰りに苦しんだことから、球団幹部や現場首脳陣の意向は「先発型の外国人投手を2枚獲得する」です。これもコラムで書きました。21日の戦力編成会議でも調査リストやビデオには複数の外国人投手が存在して、それを金本監督も確認したようですね。

 一方で打線の強化策はどうするのか。ロサリオが戦力外となれば、今度こそ4番一塁を任せられる大砲が必要です。球団側も新たな外国人の大砲候補をリストアップしているようですが、金本監督ら現場首脳陣の第一希望は助っ人外国人の大砲…とはいえないでしょうね。なぜならロサリオでさえ、日本のプロ野球界に対応できなかったからです。また、すごい触れ込みで新外国人の大砲が日本にやってきても、本当に大丈夫なのか…。誰もが疑心暗鬼になるでしょう。

 金本阪神になってから縦シマのユニホームを着た外国人野手はヘイグ、キャンベル、ロジャースにロサリオとナバーロです。長打力の乏しいナバーロの評価はさまざまですが、ほとんど全ての外国人野手は期待外れに終わっていますね。「勝負の年」を迎える金本監督が戦力の中心軸に新外国人の大砲を据える気になりますかね? つまりロサリオが計算外れだった後遺症が来季構想に影を落としているわけです。

 こうした心理状態はすでに言動に出ています。球団幹部に対して、今オフのFA補強を強く要望しているのです。西武・浅村、広島・丸、それに日本ハム・中田翔の調査を求めています。これに対して阪神電鉄本社-球団幹部の動きは今のところ鈍いですね。

 「FA補強となったら巨額の資金が必要となるんだ。複数年契約になるから6~7億円がひとりの選手で必要。それを球団幹部は本社に言いにくい状況だ。本社幹部もロサリオの年俸3億4000万円があるから、今度は大丈夫か? となる。監督は要望しているのに腰が重い原因だね」とは阪神OBの言葉です。

 しかし、プロ野球の世界は失敗をおそれて前に進まなければ、戦力の沈滞化を招くだけです。ファンの期待に応え、優勝するための“設備投資”をする責務がプロ野球球団を経営する会社にはあるはずです。球界一の観客動員を誇る球団が補強に後ろ向きとなれば、それはファンに対する背信行為ですね。

 来季が勝負のシーズンを迎える監督が求めるFA補強。それに最終的には電鉄本社-球団も首を縦に振ることになるでしょう。ならば、来季の4番一塁の最重要ポジションは誰が最有力か。未知数の新外国人選手やレアード(日本ハム)ら国内の外国人選手となる確率は極めて低いでしょう。

 「ロサリオ以上の外国人を捜すのも大変だし、来てみないと分からない助っ人を頼りにできないチーム事情がある。レアードも調査しているけど今季の成績を見るとインパクトに欠ける。結局、FA補強が一番、確実で費用対効果にかなう。FAは獲れる選手で阪神に来たい選手になるだろう。浅村や丸がそうならいいけど、現時点で一番、可能性があるのは中田翔だよ。彼は阪神に来たいと思ってくれているはずだし、金本監督との相性もいいはず」とは球界関係者の話です。

 中田翔の今季成績は128試合に出場(21日現在)して、打率2割7分2厘、本塁打25本、打点102。堂々たる数字ですね。昨季は春先のWBCに出場した後、調子を崩したため129試合で打率2割1分6厘、本塁打16本、打点67と成績不振に陥りました。FAの権利を取得し、阪神移籍も噂される中で結局、阪神側は獲得を見送りました。このコラムで真っ先に報じたことを思い出します。中田翔も権利行使を封印しましたね。

 さあ、今オフはどうでしょう。需要と供給が一致するタイミングがおのずとやって来る雰囲気になってきています。虎の4番一塁は中田翔-。2年越しの恋物語は紆余(うよ)曲折を経て、クライマックスを迎えるのかもしれません。

植村徹也(うえむら・てつや) 植村徹也(うえむら・てつや)  1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長、サンスポ特別記者、サンスポ代表補佐を経て産経新聞特別記者。阪神・野村克也監督招聘(しようへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。ラジオ大阪(OBC)の金曜日、午後10時から「NEWS TONIGHT いいおとな」( http://www.obc1314.co.jp/bangumi/iiotona/ )の『今日のトラコーナー』や土曜日午後6時45分からの「まさとと越後屋のスポーツ捕物帖」( http://www.obc1314.co.jp/bangumi/okini/ )、に出演中。「サンスポ・コースNAVI!」( http://www.sanspo.com/golf/tokushu/golf-t24944.html )ではゴルフ場紹介を掲載、デジタルでも好評配信中。

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